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プロケーブルを振り返る その1~その22

プロケーブルを振り返る その1

2011年12月25日

 引き続きもうしばらく時系列で私のオーディオ変遷について書いていきます。
 2008年によく見たサイトはプロケーブルというサイトです。このサイトについて振り返ります。
 プロケーブルは「プロ用」ケーブル類を主に売っていて、あわせて特にお勧めのアンプ、スピーカー、ミキサー、トランスも販売しています。 サイトを少し読んでいくと民生用オーディオはボロばかりでいくら高額の物を購入してもダメ、うちで扱っている「プロ用」機材を使わないとよい音は出ませんということを強烈な言葉で主張しています。
http://www.procable.jp/
 商品には管理者が選んだ「お客様の声」がついており、購入してよかったというものばかり並んでいます。特にケーブルについては多くのコメントがついています。ケーブル特にラインケーブルについては比較的多くのお客様コメントが載せられています。ラインケーブルと比較するとアンプやスピーカーはやや少なく、ミキサーやトランスになるとあまりコメントが載っていません。このサイトの目玉はなんと言っても「オーディオの基本と鬼門・その真実」と銘打ったコーナーで独特の強烈な語り口でオーディオについて他とは違う独自の見解を披露しています。

 このサイトにの記述について検討してみます。
 管理人の井上氏と直接話したり会ったりした記録を探すと、真面目で熱心な方のようです。私はこちらのサイトからケーブルを購入したことがありますが、長文の熱心な説明文がついてきました。サイトの文面自体も、商品を売りたいためのでたらめと見る見解もありえますが、むしろ熱心さのあまり言葉が走りすぎている印象を受けますし、高く評価しているipodやmacはここで販売しているわけではないのでウソはついていないと思われます。
 そのほか、プロケーブルの記述を読み解く上で特徴的なのがこちらです。
- パソコンの驚くべき歴史- http://www.procable.jp/setting/44.html
ここには
>パソコンを設計開発できるメーカーというのは、いや、設計したメーカーというの
>は、 おおまかには、世界にただの2社しかありません。
>米国IBM社と、同じく、米国モトローラ社です。
>この二社がパソコンの歴史に深く関わってきています。
などと書かれています。つまりCPUとパソコンをごっちゃにしています。読んでいくと聞いた情報を間違って理解し、その上で独自の推論を展開しています。したがって他の部分についても同じようなところがありうると考えられます。
 売られている商品について調べていきますと、ベルデンやモガミ等のケーブルについてはレコーディングを含め業務用に多く使われている実績のある製品のようです。一方で、クラウンのアンプやエレクトロボイスのスピーカーはプロといってもPA用としてイベント会場等で大音量を出す目的のものであり、高性能スタジオモニタとして使われている事実は確認できません(ただしプロケーブルサイトにもスタジオモニタとして使われているとは明記されていない)。これらのアンプやスピーカーをネットで検索すると絶賛するコメントが多く見つかるとともに、高域にやや歪みがある、中音域の音量が非常に大きい、繊細な再生は無理といった指摘も見られます。2007~2008年当時はネットの検索だけではどちらが真実がわかりにくかったのですが、4~5年経過した現在ではかつてこれらを導入した方のブログを見ることにより、オーディオ用としてはさほどの製品ではないことがわかりやすくなっています。
http://blog.livedoor.jp/jazzaudiofan/archives/50832519.html
http://www.cafeblo.com/kanzou2/category-18ae1bab75551f4e6b1926b57205c30c.html
http://blog.goo.ne.jp/vamoscdev/e/b225a0b1544f8e538708a7d9587c0b74
http://star.ap.teacup.com/applet/teoclete/msgcate6/archive
こちらは一時期プロケーブルにリンクが掲載されていました。
バー・シルキー
http://blog.murablo.jp/schilke/theme/1826.html?page=19
http://blog.murablo.jp/schilke/kiji/76941.html
http://blog.murablo.jp/schilke/theme/1826.html?page=13
http://blog.murablo.jp/schilke/kiji/195982.html#comment
 これらの情報からすると、プロケーブル管理人は中音域が張り出し、爆音が軽々と出せるシステムの音が好みであり、その結果PA用のアンプ、スピーカーを薦めていると推測されます。したがってプロケーブルの進める機器は、高音質というよりそういった傾向の音がするというだけという可能性があるということ、また勘違いの記事がありうるということを頭に入れながら記事を読んでいく必要があるということが言えます。

 

プロケーブルを振り返る その2

2011年12月30日

 前回、プロケーブル製品はさほどのものではないと推測しました。同時に、管理人の井上氏は真面目で熱心な方であるので、商品に対するお客様の声にサクラを使ったり、自作自演のコメントを加えたりすることは考えにくく、したがって商品や鬼門の記事に対する反響コメントの数は商品の質や記事の信憑性を示す相対的なバロメーターと考えられます。もっとも販売開始時期との関係もありますが、商品の中で同軸デジタルケーブルとラインケーブルについては比較的良質なものと推測できます。
 ネット上に見られた元プロケーブルファンのうち、劇的な運命をたどったブログにtakaさんという方の「おっさんのブログ」と言うブログがかつて運営されていました。http://www.rider.ne.jp/blog/
一時期はアドレスにアクセスしてもオーディオケーブル市場http://www.rider.ne.jpに飛ばされていましたが、現在はアドレスを直接打ち込むと見えるようになっています(リンクもなく検索しても出てこないため普通にはみつかりません)。オーディオ関係の記事は削除されてしまっていますが、アーカイブサイトを使うとかつての記事を読むことができます。

おっさんのブログのアーカイブ
 このブログは2006年にスタートしており、オーディオ初心者であったTAKAさんがオーディオをはじめようとおもっていろいろ調べだしたところでプロケーブルを見つけ、プロケーブルの商品を導入したり、プロケーブルサイトに載っている再生方法を試したりしたことが載っています。プロケーブルの薦める再生方法は非常に高音質と感じられたようで、プロケーブルを絶賛しつつ記事が進んでいき、ついにファンが高じてプロケーブルに入社し、大阪店の店員もする様になります。それから半年位して突然ブログが消えオーディオケーブル市場というネットショップに変わります。プロケーブルから独立してショップを開いたようです。なお、この「オーディオケーブル市場」はオーディオアクセサリー142号P226にもとり上げられており、ここで扱っているケーブルはキャラクターが無いと評価されています。
 このネットショップにもオーディオの基礎知識と称するコーナーがあり、オーディオについて見解を披露していますが、PA用アンプやスピーカー、DJミキサーを薦めてはいません。一方プロ用ケーブルを薦めている点はプロケーブルと共通です。ただし、お勧めのメーカーはゴッサムになっています。
 また、バー・シルキーなど一時プロケーブルシステムを導入し、その後プロケーブルから離れた方ところでもプロ用ケーブルはそのまま使用し続けるケースはいくつも見られます。

 

プロケーブルを振り返る その3

2012年01月05日

 プロケーブルの薦める機材は試聴が普通できないものが多いため、大阪店へ聞きに行くか購入しないと音の確認が難しい状況です。
 大阪店まで金沢からわざわざ行く気もしないので自分で購入してみたものと類似と思われるたまたま聞く機会があった製品に限られますがプロケーブルについて自分で確認した結果を書きたいと思います。
 自分で購入したもの以外で聞いたことがあるのは機種は違うかもしれませんがエレクトロボイスのPA用スピーカーで、注意してみるとイベント会場に結構置いてあります。自分の結婚披露宴の会場を探しているときにいくつか設置してあるところがあり、複数のところで音を聞くことが出来ました。いづれも低音と高音がばらばらに鳴っている感じでそれでいてレンジは狭いように思われ、また、細かい音があまり聞こえませんでした。音源の問題だった可能性もありますが、同じ建物の廊下や別の部屋では天井埋め込みの普通の館内放送用スピーカーがずっと素直で良い音を鳴らしていたため、音源の問題の可能性は低いと思われます。
 プロケーブルより購入したことがあるものは3p電源ケーブル、めがね電源ケーブル、デジタルケーブル ベルデン1506A、ラインケーブル ベルデン88760及びモガミ2534です。順に書いていきます。

・3p電源ケーブル
 PCのATX電源付属ケーブルに換えて使ってみました。コンセントは2Pで別にアースを引いていたため変換プラグを兼ねた雷サージフィルターと同時に導入しました。ノイズが減り、非常にすっきりした清明な音に変化し、PCの電源ケーブルでここまで変化するものかと驚きましたが、サージフィルターまたはアース接続の効果だったかもしれません。このサージフィルターは外の機器でも効果があったため、電源ケーブルの効果は小さかったのかもしれません。現在このケーブルを使用できる機器を使っていないため、追試ができない状態です。

・めがね電源ケーブル
 airmacexpressという機器に使用しましたがコンセント直挿しとほとんど変わりませんでした。airmacexpressやその電源についてはまたあとで書きます。

・同軸デジタルケーブル ベルデン1506A
 30cmのものを購入。何かの付属品ケーブルよりは良い音でしたが、ソニーの500円くらいのケーブルとはほぼ同等でした。さらに同じソニーの1000円程度のケーブルに換えてみると、こちらの方が自然かつ高解像度でした。

・ラインケーブル ベルデン88760
 ステレオミニプラグーRCA二股のタイプを購入しました。高音が清明に伸び、明るくきらびやかな音色です。話題になっただけのことはあると思いました。ただそのとき持っていたソニーのラインケーブルに比べると演出がかっている思いました。

・ラインケーブル モガミ2534
 RCA二股ーRCA二股を購入。雑誌では色付けの無い音といわれる製品ですが、やはりごく普通の音に聞こえます。購入時はオンキヨーのUSBDAC SE-U55シリーズに付属しているモンスターケーブルのような見た目のケーブルおよびビクターのケーブルと比較しましたがモガミの圧勝でした。

以上は主に2008年の購入時における感想を書いています。自分のシステム紹介のときに再度比較記事を載せるかもしれません。

 

  1. よんまるさん、おはようございます。

    自分はこの中では88760を持っています。
    プロケーブル製ではなく切り売りで買ってプラグ付けたんですが。

    切り売りでメートル500円ちょっとという金額を考えると
    ああいう締まった感じの音のするのが好みというのもあって
    とりあえず1本持っておいてもいいケーブルだと思います。

    長尺作るときもあまり負担にならないし。

    青色の89272も使ってるんですが、これもありかなと思ってます。

    by4706 at2012-01-06 08:45

  2. レスありがとうございます。
     工作の得意な方はうらやましいです。私の方もどうしても必要なところは半田付け等していますが出来栄えは・・・
     88760は現在出番なしです。高音に独特の響きがのるので、スーパーツイータを使うことがあったらつないで見るといいかもしれませんが今のところ予定はない状況です。

    byよんまる at2012-01-06 23:25

  3. 横やりを入れてすみませんが・・
    プロケーブルをオーディオに使うのはどうでしょうか。
    音響の現場を知っていますが、プロの標準ケーブルはみんな芯線が細くて、カナレにしてもベルデンにしても、情報量が減って音に色が付きます。モガミは少しだけ太いので、いくらかましですが。
    オーディオマニアの使う、芯線の太い新素材のケーブルに較べると、プロケーブルは情報量の減衰がすこぶる多いですから、プロケーブルは、私は自宅では使いません。
    プロケーブルが細いのは、取り回しに都合が良いからと思われますが、プロの人たちはケーブルによるロスに無関心すぎます。

    bykitatanuki at2012-01-07 23:27

  4. kitatanukiさんはじめまして
     レスありがとうございます。
     ラインケーブルについてはスピーカー購入までの経緯を書き終え、システム紹介に入ったところで再度記事を書く予定ですが、私のシステムにおいては現在プロケーブル製品を最適と見なしていないため使用しておりません。
     プロ用ケーブルについてはいろいろな情報やいくつか使ってみた感触として、特におかしなものではないと考えていますし、オーディオ用ケーブルとして売られているものでこれらよりも劣るものがかなりあると見ています。
     kitatanukiさんのページは今始めてみましたが、興味深い記事が書かれているようですのでありがたく読ませていただきます。
     

    byよんまる at2012-01-08 18:01

  5. kitatanukiさん
    追記です。
     なお、ここで言っている「プロケーブル」とはプロ用ケーブルそのものではなくプロ用ケーブルを主に販売している「プロケーブル」という名称のネットショップのことです。数年前に大変話題になったところです。
     お感じになられているプロ用ケーブルにおけるは情報量のロスとはどのようなものでしょうか?ロスがあまり感じられないケーブルはどのようなケーブルでしょうか?また、ケーブルが細いとロスが多いという意味に取れるコメントでしたが、どのようなケーブルを比較してそのように感じれたのでしょうか?質問ばかりして申し訳ありません。無視していただいてももちろん結構ですが、もしよろしければ後学のために教えていただけると幸いです。

    byよんまる at2012-01-08 21:10

  6. よんまるさん
    よこやりにお応えいただき恐縮です。どうもニュアンスがおかしいとは思ったのですが、プロケーブルとはショップの名前でしたか!

    信号ケーブルは、市販品に満足するものがないため、20年くらい自作で研究してきました。結論から言うと、(原音再生を求めるならば)どんなに優れた素材でも、信号ケーブルはスピーカーケーブルに近い太さの芯線が必要だということです。

    芯線が細いと必ず音がやせたり高音に色が付きます。自分は、結果的に8Nのスピーカーケーブルをばらして、信号ケーブルにしています。アナログについても同じ事が言えて、更に電圧が低いのに極細のアームケーブルを通るため、抵抗成分が相対的に大きくなってアナログの音はひ弱になるのが避けられません。

    それと、シールド線の網組に信号を通すのも音を汚すので良くないですね。電圧の高いAUX入力なら、家庭使用ではシールドは不要だし、その方が音は良いのですが、シールド線を使うなら2芯にすべきですね。

    この実験結果に基づいて試作したケーブルを、某メーカーの社長に聞かせたら、太い芯線の銀線ケーブルを作って超高値で売ってます(笑)。市販品のケーブルは、ずいぶん前ですがいろいろ買って較べましたが、超高価なものは買えないです。もちろん、プロ用ケーブルやモガミ2497等でのRCAケーブル試作もやりましたが、結果は散々でした。

    つい最近、ドイツのプロ用マイクの輸入をしている会社が、音が良いということで、やはり細いプロ用のRCA信号ケーブルを送ってくれましたが使い物になりませんでした。自説をまくしたててすみませんが、一つの説としてご笑読くだされば幸いです。

    bykitatanuki at2012-01-10 13:12

 

プロケーブルを振り返る その4 鬼門1

2012年01月11日

 プローケーブルサイトの目玉である「オーディオの基本と鬼門・その真実」について読んでいきます。
鬼門トップページ
http://www.procable.jp/setting/index.html ここにもコメント集が載っています。コメントを読むと、プロケーブルのおかげでオーディオの鬼門から抜け出せたというもの、オーディオをはじめようと思っていたところでプロケーブルに出会い、鬼門にはまらなくて良かったというもの、オーディオに大金を投入してもろくな音が出ず、これからプロケーブルの再生方法を試してみようというものに分けられます。
 高額な製品を集めても自分の好みの音にならない場合がよくあることだけは、確実にわかります。ではこのコメント集の方々はなにがよかったと述べているのか、プロケーブルの商品や再生方法について試してみてよかったと述べているものの件数は次のとおりです。
特に特定の製品や再生方法の記述なし 21件
ラインケーブル    13件
電源ケーブル      8件
スピーカーケーブル  7件
アンプ          3件
トランス         1件
電源タップ        1件
デジタルケーブル    1件+α
LANケーブル     1件
スイッチングハブ   1件
iPod            1件
壁コンセント       1件
PCによる再生     1件
 ラインケーブルが多く見られます、また、スピーカーは1つもありません。

各項目から拾っていきます。
1)~5)省略

6)プロ用と偽るスピーカー(大鬼門) 及び
7)モニタースピーカーの堕落(鬼門)

>■モニタースピーカーは、いつのまにやら、堕落してしまいました。
>優れたモニタースピーカーが製造されなくなって、その代わりが出来るほどの
>優秀なモニタースピーカーが、その後、たったの一つも出てこなかったという
>のが、その原因です。

 7)は上記の書き出しで始まり、現在のモニタースピーカーはボロとしていますが、ネットを検索する限りはモニターが無くて困っているという事例は見つけることができません(よいCD-Rドライブが無いといった話はあります)。したがって信憑性は低いと考えられます。スタジオの声として1つだけ大阪のMusic Well Studioというスタジオからのコメントが乗せられています。ここはプロケーブルから電源ケーブルとスター電機のダウントランス(溶接用と思われる)を導入し効果があったとしています。しかし、以前に使っていたアイソレーションレギュレータが悪すぎたのかもしれません。オーディオ用のノイズフィルターやアイソレショントランスが逆効果になっている事例はネットを探すといくつも見つります。また、スタジオのブログhttp://ameblo.jp/musicwell/を確認するとプロケーブルのトランスと電源ケーブルは200Vを引くとともに導入したと書かれているため、単に部屋まで200Vを引き込んだことの効果とも考えられます。このスタジオはスピーカーやアンプには言及していないし、ほかのプロケーブル機材は導入していないようです。

8)9)省略

10)クラウンD45・D75A コメント集(追加分)

 D45について良かったとするコメントが179件並んでいます。ケーブルともどもすばらしかったという内容が多く見られます。
140番に
>D45が小学校のグラウンドを余裕で鳴らしたという驚異のコメントです!
とありますが、これはPA用であるD45本来の使い方なのでしょう。
 このコメント集には日付がなくわかりにくいのですが後半はプロケーブルにおいてPCでの再生がクローズアップされた時期であり、100番以降になるとairmacexpressの再生音を高く評価するコメントがいくつか見られます。
 D45を絶賛しつつ、比較対象が書いていないかまたは伏字であるためどのようなアンプと比べているのか不明ですが、
173番については

>早速、○○○○○ーズの50万のプリを通してみましたが、お話にならないくらい
>情報量が失われていることが分かり、CDPとの直結に戻しました。

>実は恥ずかしながら、D-45使用前のボロアンプ(○○○○○ーズのプリ+パ
>ワー)で焦点合わせに挑戦したのですが、切っても切っても
>変化をみせず、挫折してしまいました。

と書かれている伏字についてはアキュフェーズであると推測されます。、アキュフェーズが悪いと書かれていますが民生用とプロ用は入出力の規格が違うようなので相性が悪いということもあるのでしょう。
アキュフェーズよりもD45が良いと書かれています。ここでは「音の焦点」(スピーカケーブルの長さと太さで音質を調整する、プロケーブルがセッティングに必須であると提唱する方法)の調整がアキュフェーズではできないと書かれている点が注目されます。

  1. はじめまして。

    先日、プロケーブル大阪店に初めて入ってみました
    視聴室で鳴っていたのは、EVのPA用スピーカー(なんとかって言うあそこで売っているスタンドに乗ってました)、クラウンのアンプが複数台(4台だったかと)、ベリンガーのチャンデバ、ミキサー(メーカーは見ていません)でソースはMac ProのiTunes(データ形式は不明)でした。またお店推奨のトランスも置いてありました。

    機材から想像されるとおり、PAの音でしたが、音量をそこそこ上げてもキツさ、うるささは感じませんでした。
    上も下もなく、真ん中だけ、例えるなら昔の映画館用のシステムみたいな感じで、系統から言えば昔のWEなんかと同じ方向です。
    またアルテックやJBL(古い家庭用のもの)のような<色付け(=メーカーごとの個性)>も感じず、ナチュラルな音色でした。
    ただWEといっても大型の2wayや3wayのシステムではなく、フルレンジ1発と同傾向で、WE755Aをかすれさせたような感じ、つまりクリアさのないWE、あるいはアルテック403Aからアルテック色を抜いたものという印象を持ちました。

    現行品を扱っているお店ではまず聞けない感じなので、近くに行ったときには一度聞いてみるのも面白いと思います。
    また現代のハイファイな音に慣れていると新鮮と感じる人もいるだろうことは想像できます。
    ただ、Mac Pro以外のケーブルなども含めた機材の総額を考えると、あの鳴り方というはどうかな?と思います。
    同じ金額をかけるなら、僕ならWE755と古い球アンプを買います。あそこまで複雑な機材も必要ないし、場所も必要ないですから。

    ただ前の道路に向かって鳴らしていたもっと簡便なシステム(EVかJBLかのPA用スピーカーとクラウンD45が1台、iMacだったと思います)はよく鳴っていました。音量が一般家庭ではムリな大きさではありましたが(恐らくエア・ボリュームも影響していると思います)。

    すでに3~4年前に結論を出されたことだと思いますが。。。

    bydaisi at2012-01-11 21:46

  2. daisiさん はじめまして

    大阪店入ってみましたか。詳しいレポートありがとうございます。

    おおむね想像通りの音の様ですね。プロケーブルはPCでの再生など高音質化に有効な方法をいくつも見出しながら、結局特異な音の好みに引きずられているように思います。

    道路に向かって鳴らしていたほうはPCとアンプ、スピーカーだけだとすると、Macの良さが比較的殺されていないのでしょう。

    byよんまる at2012-01-12 21:22

 

プロケーブルを振り返る その5 鬼門2

2012年01月14日

 鬼門を引き続き読んでいきます。

11)オーディオグレード・クライオ処理・PCOCC(要注意・鬼門)
http://www.procable.jp/setting/11.html
 壁コンセントや電源プラグについて書いた項目です。壁コンセントはオーディオ用はダメで安い松下1512Kが最高。メッキプラグはダメで非メッキが良いとしています。
 私は壁コンセントを変えたことはありませんが、メッキプラグについては試してみました。2008年の中ごろは、アイワミニコンポとサンスイの古いアンプを交互に使用してみていました。どちらもいろいろやっているうちに音がキンついてくるようになったため両方でニッケルメッキの付いた電源プラグを切り落とし、ホームセンターで69円(現在はやや値上がりしているようです)だった真鍮非メッキのプラグに付け替えてみたところ、歪みが減少した素直な音に変化し、大きな効果を確認しました。

 なお、非メッキプラグの音のよさについてはMJ無線と実験別冊の「音質アップグレード100」P126にも載っており、普遍性がある音質向上法と思われます。また、元プロケーブルファンの立ち上げた「オーディオケーブル市場」においても、非メッキ電源プラグの推奨は続けられています。
http://www.rider.ne.jp/item/index.php?cid=12
http://www.rider.ne.jp/maniac/07_mekki.php

 

プロケーブルを振り返る その6 鬼門3

2012年01月15日

13)逃げ遅れた羊(超危険・鬼門)

http://www.procable.jp/setting/13.html
はじめに次のように書かれています。
>かれこれ、30年前のことになります。かつてのオーディオは、日の出の勢い
>でした。ほとんどのオーディオメーカーが、東証一部上場企業、つまり、超
>一流企業になっていったという栄光の軌跡を振り返ってみても、それは分か
>ります。
>単純な計算をします。
>5万円のアンプが月間3万台売れたとしますと、15億円の売り上げです。アン
>プも価格帯が様々で、オーディオメーカーの手がけていたものはアンプだけ
>ではありませんでしたので、非常に巨額の富が動いていたと思われますが、
>ややこしくなりますので、5万円のアンプに限って計算します。
>これが、年々価格が上昇していき、さらにオーディオブームが去って、オー
>ディオから逃げ出していく者が増えていきました。月間3万台売れていたも
>のが、月間3千台しか売れなくなるとします。企業は、特に東証に上場して
>いるほどの大企業は、経営者のみならず株主の存在もあります。売り上げを
>維持しなくてはなりません。
>簡単なことです。価格を10倍にすればいいだけです。
>そして、アンプは、50万円という時代を迎えます。

以下羊が逃げて数が減ると、残った少ない羊から沢山の乳が搾り取られるという例え話が続きます。

>羊たちが1000匹、牧場にいた頃には、1000リッターの乳が搾り取れました。
>それが1匹になってしまえば、その1匹は、死ぬまで、1000匹分の乳を、搾
>り取られる、恐ろしい運命を担うことになります。

 この項目は高価なオーディオ製品について、メーカーが儲けのために価格を吊り上げているのであり、購入してはいけないとしています。
 この文章からは高いオーディオ製品など悪いに決まっているという決め付けが感じられ(音の好みが特殊であるため、高級な製品の音が悪く聞こえる事情があるのかもしれません)一面的な見方に過ぎると思います。

 ただし、商品の小売価格が市場規模の影響を強く受ける点は改めて指摘するまでも無く一般常識だと思います。ところが、オーディオショップの店員でケーブルは○○万円を超えないとだめだという方がおられたり、安価な製品のすばらしさを話しても眉唾のような表情をされたりすることがあり、知識としては知っていても実際の製品評価に生かされていない例が多々あるのではないかという気がします。


 オーディオは現在あまり流行していないため以前よりも市場は小さくなり、製品が割高になりやすいことは事実だと思います。また、高級品になるとなお購入する人が少なくなるため製造に少しコストをよけいかけただけで小売価格が数倍になってしますケースもあると想像します。鬼門のページにおいてはオーディオメーカーだけが価格を吊り上げているように書いていますが、オーディオ以外でもそのような現象はみられ、たとえば、通常のPC用DVD-Rドライブは数千円もあれば買えますがサーバー用になったとたんに100倍の価格になったりします。http://www.unitex.co.jp/pdf/press/press_udv3060.pdf
したがって、高級オーディオはプロケーブルの言うように理由も無く高いわけではなく、市場規模の小ささに起因してやむなく高価になっている側面があると思われます。
 他に注意すべき要素として、販売価格は性能や機能・品質に対する商品価値に基づいて決定する方法と、製造・流通・販売にかかるコストを積み上げて決定する方法があると思われますが、オーディオ機器の場合は性能を客観的に測定しにくいため、おおむねコスト積み上げ方式による価格決定となっていると思われるというものがあります。そうすると高価な原材料を使ったり、複雑な加工をしたりしてコストをかけて製造した製品は高価にはなりますが、音質は良くないという場合がありえます。「魔法瓶」の様に性能が明確に現れる製品は高価なものほど良くなりますが、オーディオ製品は事情が違っています。

 これに先にあげた市場規模の要素から性能に関係なく販売数が確保できる製品(オーディオ以外の用途がある製品や普通の電気店でよく売っている製品)は安くなるので、高くて悪い製品や安くてよい製品が他の分野にくらべて存在しやすくなっています。

 

プロケーブルを振り返る その7 鬼門4

2012年2月09日

鬼門のページも4つ目になってしまいました。

19)CDプレーヤー/欠陥品(大鬼門)
20)デジタル録音/その欠陥と将来性
http://www.procable.jp/setting/19.html
http://www.procable.jp/setting/20.html
 大変反響のあった記事です。
 デジタルのデータ転送では数10%のデータの欠落が発生しておりコンピュータの世界ではエラー訂正によりそれを補っている。CDプレイヤーはエラー訂正を行っていないため、欠陥品であるとしています。
 この中にこんな文章もあります。
>モガミ社の発表によれば、SCSI用のケーブルの最も良質なものでさえ、
>情報の70%しか転送していない、つまり、残りの30%は、どこへとも
>なく、消えてしまっているということです。
 あるサイトの掲示板にこの件についてモガミに問い合わせたという人の書き込みが載っていました。この件については知らないという回答だったそうです。パリティービットの比率から言っても30%ものデータが死んでいればデータの再送だらけになり、また再送要求するアドレスまで3割化けたりすると通信などは困難を極めそうです。CDプレイヤーもPCのデータファイルほどでは無いようですが読み取りにおいてリードソロモン方式という方法によりエラー訂正を行っています。本当にいい加減な記事を書いたものです。うそを書いているいるつもりなく、おそれらくは信号の振幅が70%くらいに減衰するといった話を聞いて誤解したものと思われます。
 この二つの記事にはPCによる再生とCDプレイヤーを比較してPCは細部までしっかりとクリアに聞こえるというものや、デジタルケーブルによる音の違いのあることをなっとくしたというもの、デジタル編集において情報の欠落を感じていたが、この記事を読んで合点がいったというものなど17件の賛同のコメントが載っています。ここに載っているコメント数は多くはありませんがそのほかのPCやiPOD関連の記事に同様のコメント、つまりエラー訂正を行っていないCDプレイヤーはスカスカな音、対するPCは濃密な音といった内容のものが多数繰り返し出てきます。2008年当時はこのプロケーブルの記事を真に受けて書かれたと思われる、CDプレイヤーのデジタル音声データには大量の欠落があるとする記事が載っているサイトがいくつかありました。現在は削除されているものが多くなっています。間違いに気が付いたのでしょう。
 先に述べた様に間違ったことが書かれたエントリーですが、ここで見落としてはいけないことがあります。賛同のコメントを書いた人たちや、この記事を真に受けて自分のページに記事を書いた人たちは聴感上、CDプレイヤーの音には情報の欠落が感じられていたということであり、このこと自体は事実だということです。
 私もずっと以前からCDプレイヤーよりもFMラジオのほうが細かい音が明瞭でかつ味わい深い音であることを感じており、その後CDをリッピングしてPCで再生する方法に出会い、いままで聞いた事がないほで情報量の多い音に衝撃をうけていました。
 そのため、デジタルデータの転送において数十%のデータの欠落があるなどとは信じなかったものの、CDプレイヤーでは(機種により差がありますが)あたかも数割の音が間引き去れたように聞こえるという意味にとるならば同意できます。
 (ただし、2008年にPCオーディオをはじめた後、PCの持つCDプレイヤーには無い欠点との長い戦いが続くことになます)

 

  1. よんまるさん、はじめまして。

    プロケーブルネタいつも楽しく読ませてもらってます。
    プロケーブルと逸品館は関西2大思い上がりHPとして関西人としては誇らしいやら恥ずかしいやらσ(^_^;)
    どちらも自分が1番!自分が正しい!!って勘違いしちゃってるんですよね。
    その上で自分とこの製品を恥ずかしげもなく持ち上げちゃうから…

    プロケーブルは一度行ったっきり(もう一度行く価値なし)ですが、逸品館はよく行きます。
    もちろんAIRBOWを聴きに行く訳じゃないですけどね(笑)


    > 先に述べた様に間違ったことが書かれたエントリーですが、ここで見落としてはいけないことがあります。賛同のコメントを書いた人たちや、この記事を真に受けて自分のページに記事を書いた人たちは聴感上、CDプレイヤーの音には情報の欠落が感じられていたということであり、このこと自体は事実だということです。

    う〜ん、どうでしょう?
    私はCDの音が他のメディアに比べてスカスカ(欠落がある)なんて感じたことはありませんね。
    逆にいまだにPCの音は妙に軽い(薄い)気がしています。

    自宅でも店で試聴する時もそこそこ以上のCDプレーヤーでしか聴いていないからかもしれません。

    ただ、ある程度の音を得るならCDプレーヤーよりPCのほうが良い=PCの方がコストパフォーマンスが良いというご意見には賛同ですね。エントリー〜ミドルクラスのCDプレーヤーの存在価値が薄くなって来たことも事実だと思います。各メーカーもハイエンド機ばかり作ってられないでしょうから、何とかテレビ事業の様にCDプレーヤー製造から撤退なんて事にならない様に祈っています。
    その上で、ハイエンドCDプレーヤーにひけを取らないネットワークプレーヤーを開発して欲しいものです。

    長文レス失礼しました。

    byちょびの飼い主 at2012-02-10 09:09

  2. よんまる さん、こんばんわ。

    >私もずっと以前からCDプレイヤーよりもFMラジオのほうが細かい音が明瞭でかつ味わい深い音であることを感じており、

    私自身、FMチューナーを使ってエアチェックすることがあるの
    ですが、これには同感ですね。特に1977年~1987年の
    間に発売されたFM/AMチューナーをレストアして使ってい
    るのですが、ニュアンスの量感や質感は半端ではないですね。
    音が悪いとよく言われるクオーツシンセサイザー方式のチューナー
    も、中を開けてICやLSIにフォックを塗り付け、ネジをス
    テンレス製に交換するだけで音が激変しますからね。

    FMエアチェックの音源も、A/Dコンバーターを通して
    ヤマハのCDR-HD1300に取り込んでから編集したうえで
    CD-Rに焼いているのですが、以前、FMエアチェックした
    音源と2日違いで同じ曲を収録したライブCDが発売されたので
    聴き比べたのですが、結果はFMエアチェックしたCD-Rの
    圧勝でした。CD-Rが100とすればCDは甘く見積もっても
    80ぐらいの情報量しかなく、ニュアンスや余韻では雲泥の差
    がありました。

    FMラジオだけでなくWEBラジオにも同じことがいえます。
    実際1年近くにわたってWEBラジオのラジオドラマを
    エアチェックしていたことがあるのですが、
    「CDになったらこの感触はないな」と思わせる音や
    ニュアンスが沢山ありましたからね。

    by8050A at2012-02-10 19:36

  3. ちょびの飼い主さん こんにちは

    >プロケーブルネタいつも楽しく読ませてもらってます。

     読んでくださりありがとうございます。こんなレスがいただけるとは思いもよりませんでした。

    >う〜ん、どうでしょう?
    >私はCDの音が他のメディアに比べてスカスカ(欠落がある)
    >なんて感じたことはありませんね。
    >逆にいまだにPCの音は妙に軽い(薄い)気がしています。

     まあ、単純に「聞いてそう思った」ということですから、その意味の限りにおいては真実です。プロケーブルは自分に都合の良いコメントだけを載せてはいますが、コメントの捏造はしていないと考えています。
     当然ながら別の人が聞けば、あるいはCDプレイヤーやPCの種類が違えば、違った評価になる可能性はあります。
     逆に、「PCの音がCDプレイヤーよりもよいと聞いて試してみたが、駄目だった」という人たちが存在していることも承知しています。
     CDプレイヤーも高級品でよく作りこまれたものはやはりよい音がします。ただ、あくまで私見ですが、情報の欠落をあまり感じない機種はかなりの高級機種に限られます。
     PCの方は少しの工夫でかなり細かい音まで出すことができます。
    その一方、一般にPCは余計な付帯音も沢山聞こえます。また、歪みやすいのも特徴だと思います。
     つまり、PCで再生さえすればどんな高級CDプレイヤーもかなわないといっている人たちの多くはPCの「音の数」を主として聞いており、PCが駄目だと言っている人たちは歪みや付帯音を問題にしているのではないかと想像しています。
     PCの欠点を補うための取り組みは今後書いていきたいと思っています。
     本当はPCに接続してリッピングに使える高級CDプレイヤーのようなCD-ROMを作ってくれれば最高なのですが、今の状況では望み薄です。

    byよんまる at2012-02-10 21:23

  4. 8050Aさんこんにちは

    >FMエアチェックの音源も、A/Dコンバーターを通して
    >ヤマハのCDR-HD1300に取り込んでから編集したうえで
    >CD-Rに焼いているのですが、以前、FMエアチェックした
    >音源と2日違いで同じ曲を収録したライブCDが発売されたので
    >聴き比べたのですが、結果はFMエアチェックしたCD-Rの
    >圧勝でした。CD-Rが100とすればCDは甘く見積もっても
    >80ぐらいの情報量しかなく、ニュアンスや余韻では雲泥の差
    >がありました。

     CD-Rに焼いてまで差がでるとは予想外です。すると、プレス過程
    に問題のあるCDが出回っているということになりますかね。

    byよんまる at2012-02-10 23:06

  5. >モガミ社の発表によれば…
    あの記事は70年代にモガミが出した冊子内容の一部です。
    要旨は高周波に於けるインピーダンスマッチングの重要性ですよ。
    敢てモガミは電線其の物の高性能化を計る為、本来終端処置を施すべきSCSIケーブル自体での信号反射を観測した話です。
    此処から表皮効果とインピーダンスの平坦化を追求したケーブルが出て来た訳です。
    当時のモガミはケーブル販売と言うよりもケーブルの実験参加者を募るという姿勢でしたよ。
    そして『音の良いケーブル』という立場は完全否定してました。『譜面を聴き取るケーブル』って立場でしたね。

    byNong-Khai at2012-04-02 14:43

  6. Nong-Khaiさん

    情報ありがとうございます。
    ケリーさんのところなどで見かけるNong-Khaiさんでしょうか?
    ここのコミュに登録されていたのですね。

    byよんまる at2012-04-04 22:14

  7. はい、そうです。
    たまあに色々な所へ出没してます。

    byNong-Khai at2012-04-12 12:44

 

プロケーブルを振り返る その8 鬼門5

2012年02月21日

1)8412・88760・衝撃のメール
22) Re:ベルデン8460 説明書礼状メール
 ベルデンのラインケーブルについてのエントリーです。ここに載っているコメントは数は少ないですが、鬼門のトップページや商品の販売ページにこれらのケーブルについての絶賛コメントをすでにそれなりの数を載せているため、ここでは厳選したのでしょう。鬼門のほかのエントリーでもこれらのケーブルについては所々出てきます。

たとえば88760の商品ページ
http://www.procable.jp/products/Belden88760.html
ここに多くの絶賛コメントがあり、中には50倍以上の価格の製品より良かったというものもあります。
また、8412の商品ページを見ていくと
http://www.procable.jp/products/Belden8412.html
こちらにも絶賛コメントが並んでいます。
他のケーブルと比較しているコメントを抜き出すと、

>もう、○○○○ーケーブルなんて買えません!!

>以前は「○○○○○○○○○○○BRA」のぶっといSPケーブル、○○○○ッ○の6N
>オーディオケーブルをつないでいましたが、若干上が詰まっているような感覚と
>モヤっとした感覚がありました。

>今まで使ってたRCAケーブルは関西の○○○オリジナル品です。
>(興味本位で購入して、これはこれで気に入ってずっと使用してたんですが)
>購入させて頂いたケーブルと比較すると明らかに役不足ですね。
(引用者注:役不足とは能力が有り余って勿体無いという意味なので本来は「力不足」などとするのが正しい日本語です)

>○○○○○○や○○○○ー○ー○○も使ってみましたが、どうも癖があり紹介さ
>れた貴社ケーブルを手にし安心できました。

○○○○ーケーブル、○○○○ー○ー○○はモンスターケーブルだと思われます。
○○○○ッ○はエソテリックでしょうか。

 その他のプロ用ケーブル販売サイトも見てみます。 
 同じくプロ用ケーブルを販売していたサイトにモガミケーブル販売というネットショップがかつてありました。こちらは管理人の健康上の問題ですでに閉店しており、サイトも削除されていますのでこちらもアーカイブサイトを掲示します。http://web.archive.org/web/20080220211258/http://www.rec-produce.com/
こちらは店名のとおりモガミのケーブルを薦めているのですが、サイトの左上のほうに「各商品詳細」というリンクがあり、管理人の薀蓄が語られています。またその下に「お客様の声」というリンクがあり、購入者のコメントが載っています。絶賛しているものが多いのですが、ベルデンと比較している方やプロケーブルからも買い物をしている方が目に付きます。管理人や顧客のコメントともモガミ>ベルデンという評価のようです(「モガミケーブル販売」なので当たり前かもい知れませんが)。
 またプロケーブルの一種の卒業生ともいえる「オーディオケーブ市場」でもプロ用ケーブルを売っていますが、こちらはゴッサム>モガミ>ベルデンという見解を取っています。3つのサイトともプロ用ケーブルは変な癖がなく高音質としています。
 また、元のプロケーブルファンあるいは鬼門のページの読者で、プロケーブスシステムをやめた後もプロ用ケーブルを愛用している事例がいくつも見つかることは前に書いたとおりです。

 
 今回はこちらのブログを紹介します。
・元・副会長のCinema Days http://blog.goo.ne.jp/chandos
 この方は記事のカテゴリーこそ「プア・オーディオへの招待」となっていますが、かなりいろいろなシステムを比較試聴されている方のようです。

 プロケーブルが流行っていた当時のエントリーです。  
 http://blog.goo.ne.jp/chandos/e/12da7a191bf966c0542bb74d46105cb4
 モガミやベルデンは最高ではないもののなかなか良いもので、下手なオーディオ用よりずっとよいと書かれています。

 ここでは
 「吉田苑」LSSC>モガミ2534>ベルデン88760>アクロテック>オルトフォン、オーディオ・テクニカ
と書かれています。
 さらに割と新しいこちらのエントリーでは
http://blog.goo.ne.jp/chandos/e/fad68ba06e6c88e7cc7a6a899dffb801
 ゴッサムの試聴記があり、やや美音で悪くないが色付けを感じるとしています。
 この時点でもモガミをリファレンスケーブルとしているようです。

 もうひとつは、レコーディングスタジオ鈴木事務所の掲示板です。
 http://www.zukizuki.net/zukizuki_bbs.cgi?book=zuki_bbs&from=421&to=440
 こちらでは以前はベルデンのケーブルを多用していたようです。
 中ほどにベルデンからアコースティックリバイブのケーブルに変更した旨が書かれています。

 これらの情報からすると
・ベルデン・モガミなどプロ用ケーブルはかなり優秀で、これらに劣るオーディオ用ケーブルは沢山存在する。
・特にモガミは癖がなく、リファレンスに適している。
・ただし、必ずしも音質的に最高というわけではない。
といったことが推測されます。

  1. こんにちは。

    ここで挙げられている、吉田苑のケーブルそのものではないですがカプトン被膜のやつは現在も愛用しています。

    自分は吉田苑で機器を購入しているためか、こちらとの組み合わせ
    では概ね外れはないですね。

    1万円前後のRCAやXLRケーブルを買いましたが、スピード感、
    定位感は良好な部類かと思います。

    Belden88760とも聞き比べをしてみましたが、88760も十分あり
    かなと思いました。

    アクロテックは昔のやつのを何種類か持っていましたが(2万円
    位まで)、ちょっと好みな音ではなくて手放してしまいました。

    by4706 at2012-02-21 17:32

  2. 4706さんこんにちは。
    いつもありがとうございます。

    アクロテックはやはりいまいちですか。

    情報参考になります。

    byよんまる at2012-02-21 20:53

 

プロケーブルを振り返る その9 鬼門6 iPod

今回は鬼門のページよりiPodです。

25)CDプレーヤーの最終回答(公示)
http://www.procable.jp/setting/25.html

>CDプレーヤーの最終回答(公示)

ー中略ー

>これにはさすがに、唖然とされるかもしれません。
>アップルコンピューターの販売する、iPodが、それです。

>ただし、iPodに、AIFFファイル、又は、WAVファイルで、「圧・縮・な・し」
>で、CDデーターを入れることが、大前提です。この大前提は、必ず守ってく
>ださい。iPodを購入すれば、ウィンドウズ用のiTunesというソフト も付いて
>きます。この場合、ウィンドウズマシンであろうが、アップルのG5であろう
>が、どうせ「エラー訂正」しているのですから、全く同じことになります。
>G5などいりません。手持ちのウィンドウズマシンで全く同様の結果、全く同
>じ音になります。

という書き出しで始まっています。

中ほどには

>iPodの濃密な音には、たとえそれが300万円のCDプレーヤーでも、500万円の
>CDプレーヤーでも、到底かなうはずがないのです。

>往年の、アナログLPの初期盤のレベルの音というものが、いかなるものか、
>これにて、思い知ってください。

 と書かれているようにiPodを絶賛する記事であり、どんなCDプレイヤーより高音質でアナログLPの初期盤のレベルとしています。

 お客様コメントもiPodを絶賛するコメントが20件載っています。
 1000万円のCDプレイヤーにブラインドテストをやってみて勝ったというものもあります。


26)(旧)無敵のCDプレーヤー iPod コメント集
http://www.procable.jp/setting/26.html

 コメント集の続きで、こちらには61件載っています。この後、新コメント集というのもあります。
プロケーブルで販売しているお勧めアンプのクラウンD45についてのコメントが商品ページで28件、鬼門のコメント集で179件なのでiPodの件数は半分程度ですが、iPodはこちらで販売されているわけでもなく、ただ鬼門のページに良いと書いただけでこれだけのメールが送られてきたのですから、非常に大きな反響といえるでしょう。


iPodの高音質ぶりにびっくりしたというメールが並んでいます。
3つほど拾います。

>6さんのコメント(二通):

>★一通め
>こんにちは。
>ipodのお話を見ました。
>自分も、cdプレーヤー部分には、70万程、かけているので、興味津々です。
>電気屋に行って、実物やらも見てきました。
>接続は、ステレオミニプラグ→二つのRCAフラグ、または、ステレオミニプ
>ラグ→二つのバランスプラグと言うことですよね。
>ステレオミニプラグ→二つのRCAフラグは、1000円位で、売ってました。
>是非、procableさんで、接続ケーブルを販売してくれるのを待ってい
>ます。

>★その後ケーブルをお送りして数日後の二通め
>こんにちは。ipodのレポートです。
>とにかく、「凄い」の一言ですね。
>家人が神経質でうるさいので、ヘッドフォン(スタックス)で聴くことが多い
>のですが、現用のCD再生装置は完敗。
>クロック交換やら、デジタル信号改善機器やら、色々やって来たのですが、負
>けてます。やたら、細かい音が、これでもかと言うほど、聴けますね。
>問題なのは、ipod自体の容量が小さい。nanoでは最大CD5枚位か。
>大きい、ipodの方も、買おうかと思ってます。

>49さんのコメント:
>プロケーブル ○○様
>いつもお世話になります。
>注文したケーブル類、無事到着いたしました。
>いろいろな意味で非常にショックを受けておりますが、率直にご報告したいと
>思います。先ずSPケーブルを交換し、これまでどうりのCDPの音で試しま
>した。高域の抜け、中域の艶、低音の締りは増したものの、なぜか激変とは感
>じませんでした。もともと高価なものは使ってなかったので、そんなにクセの
>無いものだったのかな?と感じたりしていました。次にCDP→アンプに8412
>を繋ぎ、これまでの○○○(だったと思います)のバランスケーブルとの比較
>をしました。これはさすがに音のリアルさが格段にアップしました。
>でもiPodの音を知ってしまった後では、単にCDPの音です。
>そしていよいよiPod+88760です。
>「シンバルが震えている!」、「キックペダルのきしみが聞こえる!」などと
>歓喜していましたが、子供の声がサンプリングされた音源を鳴らした瞬間、

>「そこに子供がいる!」

>になりました!本当に背筋がゾクッとしました!
>音が立体的という表現のコメントをよく見かけますが、それが一番近いでしょ
>うか。うちの子供(6歳)にもその差はわかったようです。

>MDもアナログ経路を8412にしたあと、光、ベルデン同軸、CDアナログ、
>iPodアナログで同じ音源を録音し比較を楽しみましたが、こちらは詳細は省略
>します。

>それは、ここまでやってみて、小口径なスピーカーの限界もありますが、例
>の「アースも取れない」プリメインの支配からは抜け出せないことがわかって
>きたからです。ケーブルによってCDPもかなりましな音になりましたし、
>MDも結構いけるなと感じたりもしました。でもどのソースもアンプで頭打ち
>されている、その感じが否めないのです。

>と、自分なりの結論には至りました。しかし、そこまで気づいて、一番ハッと
>して恐ろしくなったことがあります。それは先ずSPケーブル、次にこのケー
>ブル・・・と、順番にそれぞれの音色を試していた自分に、

>「これって・・・、フランケン患者のすることじゃないか!」

>と気づいてしまったことです。
>フラットにするためにケーブルを買ったはずなのに。全てをフラットにして、
>初めてどの機材がどうなのかがわかるというのに。本当にショックでした。

>おかげさまで、音質の改善は得られ、やはりアンプかと知りD45購入を前向き
>に検討していこうかという気にもなりました。しかし、頭ではわかっていたつ
>もりでも、体はまだまだフランケンなんだなと思い知る結果にもなったのです。


>55さんのコメント:
>プロケーブル様
>iPod用ケーブル、お送りいただきありがとうございます。早速、愛用しており
>ます。何度比較しても、CDPよりiPodの方が音は上です。
>さらにはヘッドフォンジャックからの音が最上です。
>ネット上に、○○○○○○○○のCDPとiPodを比べて音質に大差が無かった
>という記事がありました。

>プロケーブル注:)その記事は、フランケンが書いたデタラメでしょう。よほ
>どにぼろいケーブルをiPodに使ったものと思われます。又は単純ミスで圧縮音
>を聞いていたか、意図的なデタラメです。その程度のCDPで、iPodに迫れるはず
>がありません。

 コメントを読んでいくと、プロケーブルの推薦機材をそろえているような方も見られますが、そうでもないかたが多いように思われます。49番さんの場合もプロケーブルからはケーブルのみしか買っていないことがわかります。
 このことから、iPodを支持するメールを送ってきた方々はプロケーブルと音の好みを同じくする方々だけではないことがわかります。また、それぞれ使用されているシステムも中級機が多いように思われるもののさまざまであるようです。かなりの高級機も含まれていることはプロケーブルが言っているとおりです。ここの記事からは、広範な方々からiPodが強く支持されているといえます。

 長くなったので、プロケーブル以外の情報との比較等を次回にまわします。

 

プロケーブルを振り返る その10 鬼門7 iPodの続き


 プロケーブルはiPodを高く評価しています。
 記述から見ると、
  アナログレコード>>iPod>>>>>>CDプレイヤーという見解であるようです。
 これに対して沢山の賛同コメントが寄せられました。その中にはプロケーブルシステムをケーブルくらいしか導入していない、つまりプロケーブルとは音の好みが違う可能性のある人たちが多く含まれています。したがって、iPodが良いというのはプロケーブルの音の好みに起因するものではないといえます。

プロケーブルのサイト以外ではどうか、いくつかのサイトを引用します。

趣味はオーディオ。それが何か・・・
http://audiomyhobby.at.webry.info/201110/article_14.html
こちらは割とプロケーブルシステムを導入されている方のようです。
iPodは大絶賛です。

マイケル・ジャクソンの思想(と私が解釈するもの)著者:安冨歩*引越し中
http://ameblo.jp/anmintei/entry-10744948230.html
iPodの音を非常に高く評価しています。
プロケーブルと同様、アナログレコード>iPod>>CDプレイヤーという見解です。

プロケーブルからは距離を置いたサイトでも
はりせんかまし
http://hp.vector.co.jp/authors/VA015862/kamashi/music/20070123.html
では、もともとiPodを非常に良い評価していました。

「ピュアオーディオスピーカー試聴レビュー」では
http://audioreview.tvsd.net/?eid=390901
iPodは非常に良いが高級CDプレーヤーに無条件で勝るとは思えないとするレビューが載っています。

以前に取り上げた「元・副会長のCinema Days」では
http://blog.goo.ne.jp/chandos/e/c478f13f0fb626e0e993351caf648150
評価は良くありません。ただし、使用は続けているようです。

 質問サイトなどにもiPodの音質について書き込みが時々ありますが、集めていくと非常に多様な評価のされ方をしています。これらだけでは、「聞く人と比較するシステムによって違う」という面白みの無い結論になりそうです。もともと良いCDプレイヤーを使用している方の評価が低いというような傾向はあるのでしょうが、それでも鬼門のページコメントではプロケーブルシステムではないシステムにおいて、ハイエンドCDプレイヤーに勝ったという報告がいくつかきています。

 iPodの機種による音の違いということもあるかもしれません。逸品館のホームページでは
http://www.ippinkan.com/i-pod_pc_net_audio.htm
AIRBOWのCDプレーヤーCD5004/LC4と比較してCDプレイヤーの方を高音質としています。また、iPodの機種による音の違いを報告しています。ヘッドホンでの比較のようですがCDプレイヤーとの比較が逆転するようなものでは無いようです。

 もうひとつ
鬼門のページ55さんのコメントにある。
○○○○○○○○のCDPとiPodを比べて音質に大差が無かったという記事はおそらくこれです。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/tokushu/gen/20050930/113716/?rt=nocnt
(○○○○○○○○=マークレビンソン)

 ここではマークレビンソンのCDプレイヤーに肉薄したとかかれています。かなり高評価です。また、ここではヘッドホン出力よりもドックを介したライン出力の方が高音質と述べられています。
上記にあげた記事のほとんどはヘッドホン出力によるものであるためiPodの音質評価はやや不利にはなっていると思われます。

 このように、比較対象のCDプレイヤーの機種、比較に使うシステム、iPodの機種、ライン出力とヘッドホン出力の差などの変動要素は考えられるもの、それぞれの評価者のiPodに対する大きな評価の違いを説明するにはもうひとつであるように思われます。

 iPodの試聴記を集めた特徴としては、プロケーブル推薦のアンプやスピーカーが、はじめは凄い音がと思ったが、あとから音の荒さに気づいて手放したといった記事がいくつも見られるのに対し、iPodの場合はそのような事例が見つからないこと、逆に、購入当初はつまらない音だと思えたが、実は原音を忠実に再生する装置だったことに気づき、手放せなくなったという書き込みが見つかるところくらいが特徴として挙げられます。http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1245741.html

 iPodの大幅な評価のばらつきについて追求したサイト等は見つかりませんでしたので自分の経験で少し考えたいと思います。

 iPodを購入したのは2008年6月でした。このころはPCによる再生の高音質ぶりに気が付いた少しあとで持っていたCDを次々にとりこんで夢中で聞きまくっていました。さらに、もっと高音質化するの手法をネットから探して試していき、どんどん細かい音が聞こえてくるようになりました。特に、今までの人生ではつまらなくて聴くことができなかったクラシックが聞けるようになったことは大きな変化でした。
 しかしずっと聞きまくっていると同時にPCで再生した音はたいていのCDプレイヤーよりも解像度が高く細かい音が良く聞こえるもののややキンついたように思え、聞き疲れが激しくなってきました。ひどい時は翌朝まで耳が痛いという状況だったこともあります。
 そのなかで導入したiPodですが、PCでの高解像度ぶりに驚いた後としてはやや解像度の低い若干曇った音のようには聞こえたものの、当時の環境におけるPCのような聞き疲れは少なく、同時にCDプレイヤーでよく経験したスカスカ感も無く、少なくとも所有していたCDプレイヤーよりははるかに高音質ではありました。なおアンプへの接続はDOCKを利用してライン出力で接続しました。PCオーディオに取り組んでおられる方はCDを取り込むときのドライブやPCの電源環境等により音が変化することを経験していると思いますが、それがiPodにデータを移すときにもそれなりに引き継がれてしまうことはその後、確認できました。ということはよいCDプレイヤーを利用し、電源やセッティングにも気を使っている方の場合はPCの環境との格差が大きいため、そういった部分でiPodの評価が悪くなっているということも想定できます。
 iPodとDOCKは現在もサブシステムとして居間において使用していますが、リビングのオーディオとしては十二分に高音質な音楽を鳴らし続けています。
 
 以上からは明確な結論は出しがたいのですが、私としてはiPodはかなり良いものと考えています。

iPodの評価が低めになる場合の要因としては
・圧縮している。
・色付けの多い音を聞きなれている。または色付けの多い音を好む。
・ヘッドホン出力から音をとっている。
・比較対象のCDプレイヤーの本体やセッティングが優秀。
・CDプレイヤーに対しPCのセッティングが悪い。

といったことがあげられるのではないかと思います。

 

プロケーブルを振り返る その11 鬼門8 スピーカー

27)推薦スピーカー・EV(エレクトロボイス)TOUR X
http://www.procable.jp/setting/27.html
30)EV(エレクトロボイス)TOUR X、FORCE i、JBL JRX115、コメント集
http://www.procable.jp/setting/30.html

 こちらはプロケーブル推奨スピーカーについてのエントリーです。

 はじめはJBL JRX115を推奨しており、その後FORCE iそしてTOUR Xへと推薦スピーカーが変遷していきました。JBL JRX115は一歩プロケーブルを離れると悪評が沢山見つかります。改造記事がいくつもあることも少なくとも標準状態では最高ではないことをあらわしています。高音の汚さでは定評があるようです。FORCE iのほうはJRX 115よりは良いもののようです。ただし、最高・最強といった評価は見かけません。
 これらのスピーカーは当初良い音だと感じた場合もやがて違和感が出て手放していったケースも多いことは前にも書きました。
 TOUR Xについては他のサイトでの評価は見かけないのでどうなのかわかりません。驚くことにこの鬼門のページの表題にはTOUR Xと書いてあるものの、お客様のコメントの中にTOUR Xはひとつもありません。
 商品販売のほうにはTOUR Xのお客様の声が載っていますが、その数はわずか10件です。以前から販売している商品と比べると著しく少ない数です。TOUR Xを売り出したころには大阪店のオープンもありプロケーブルが峠をこえ、評判がすでに下がってきていたため、購入者が少なくなったものと想像されます。TOUR X自体の実力は不明ですが、TOUR Xについての反響の少なさはプロケーブル全体の評価であると思います。

 

プロケーブルを振り返る その12 音の焦点

28)音の焦点(基本中の基本)
http://www.procable.jp/setting/28.html

プロケーブルが提唱する音質の調整方法です。

「音の焦点」なるものは次のように説明されています。

>■音の焦点
>実は、音というのは、メガネと全く同様です。シャープ過ぎれば、
>それはメガネのレンズが「き・つ・す・ぎ・る」状態なのであり、
>メガネの度数をゆるめなくて はなりません。ぼやけていれば、レ
>ンズの度を高めて、解像度を高めなくてはなりません。当たり前の
>ことですが、これを知らないと、まったくもって、そのか たの行
>動、その全てが、「あてずっぽう」になってしまいます。機材によ
>って、人の目と同じで、生まれ持った度数が存在しており、それ
>はスピーカーによっても違います。


「音の焦点」をあわせる方法はスピーカーケーブルの調整であり具体的には次のように述べられています。

>●公式、その1
>メッキ線材の場合(銅にメッキされていて銀色の線材)、
>ベルデンやWEなどのメッキされている線材は、短くすると、音が柔
>らかくなります。長くすると、音は、よりシャープになります。細
>くすると音はシャープになります。太くすると音はマイルドになり
>ます。

>●公式、その2
>非メッキ線材の場合(銅そのままであり、銅色の線材)
>非メッキ線材は、長くすると音が柔らかくなります。短くすると、音
>がシャープになります。太くすると、一般的には、音は柔らかくなり
>ます。細くすると、これも音はシャープになる傾向を見せます。

>■これだけのことです。
>これだけのことです。これだけの知識で十分ですから、ケーブルの長
>さ調整、太さの選択で、生音に最も近いところに、音を、持ち込んで
>ください。偶然性になど、任せていてはなりません。メガネや一眼レ
>フのように、「意図的」で、「厳密」である必要があります。

 ケーブルの長さと太さによる音質変化はこのとおりだと思いますが、厳密にあわせなければならないとしているところが普通と違います。
 また、次のようにも書かれています。

>■デジタル音源について
>iPod のようなデジタル音源、これは、音が濃くなればなるほど、シャー
>プな音になっていきます。つまり、情報量が多いのは、シャープな音の
>ほうだと考えられま す。新型のiPodが、旧型よりもシャープな音になっ
>ていたとします。それは進化の証明であり、良くなっている証拠です。
>スピーカーケーブルで調整され て、焦点を合わせてみて、初めてそれが
>濃密な音に進化していることが、分かります。

 「良い音はシャープである」としています。音がシャープになった場合は音が良くなっている可能性が高く、ケーブルをそれまでより長く伸ばしてみてあわせるということです。

 ここにもお客様の声が沢山掲載されています。ここでは52件です。どれもスピーカーケーブルの長さ調整行ってよくなったというものが並んでいます。最後のほうにあるY’さんという方はスピーカーケーブルが31mとかなり長くなっています。PCでの再生において高音質化に取り組んだ結果、

>シャープすぎるというか固すぎるというかとにかくキツすぎてまともに聞
>いていられない状態になってしまったので、再び焦点合わせを行いました。

とのことです。この「音の焦点」なるものには続きのコメント集もあり、これ以降のほかのコメント集にもちょくちょく出てきますが、ケーブル長がどんどん長くなり、数百mというような事例も出てきます。

 このコメント集に見られる特徴はスピーカーがJBL JRX115でクラウンD45という組み合わせが多く見られることで少なくともどちらかを使っている方が多いように見えることです。スピーカにはヤマハの1000NやEVの安価なPA用スピーカーZX-4、JBL4344をお使いの方もいますがどちらもアンプはクラウンD45です。アレン&ヒースのミキサーも見られ、プロケーブル機材の比率の高い方が多く、広範なシステムで見られるわけではないのではないかとは思われます。iPODのエントリーはいろいろなシステムの方のメールが載っていたのとは対照的です。

 この「音の焦点合わせ」なるスピーカーケーブルの長さあわせについてはプロケーブルが流行していた当時、掲示板等では否定的な声が多くある一方でやってみて効果があったという書き込みも見られました。プロケーブルのかつてのファンや、興味のあった方は試されていたようです。

 元プロケーブルファンであるオーディオケーブル市場ではそのサイトのなかで、
http://www.rider.ne.jp/maniac/06_speaker_cable.php

>またシールド線であるラインケーブルは長くなってしまっても、スピーカー
>ケーブルは極力短くするのが高音質です。
>エンジニアは10m以上のラインケーブルは普通に使います。
>スピーカーケーブルの選択は以下の3つのポイントで考えます。

>スピーカーのインピーダンス  低ければ低いほど太いケーブル があう。
>スピーカーケーブルの距離   短ければ短いほど細く
>再生音量の大きさ       大きければ大きいほど太く

としており、プロケーブルの主張とは異なっています。こちらの管理人の方のかつてのブログを読むと
http://web.archive.org/web/20090113164812/http://www.rider.ne.jp/blog/archives/post_132/
「音の焦点合わせ」はオーディオの必須事項と以前は考えていたことがわかります。残念ながら具体的には書かれていませんが、どこかの段階で「音の焦点合わせ」は正しい方法ではないと判断したことになります。

 私の方は以前に書いたとおり2008年春ごろはPCを使うことにより再生音が著しく高解像度となり、音楽を聴きまくっている状況でしたが、PCで再生した音はたいていのCDプレイヤーよりも解像度が高く細かい音が良く聞こえるもののややキンついたように思え、聞き疲れが激しくなってきました。ひどい時は翌朝まで耳が痛いという状況になってしましました。当時はスピーカーはケンウッドの3wayでアンプはSANSUIと書かれたフルコンポの一部であったものを主に使い、アイワのミニコンポを併用していました。聞き疲れが酷くなってきたことからプロケーブルにならい、スピーカーケーブルを5mから10mに変更してみました(どちらもビクター製を使用)。するとプロケーブルの言うとおり音がマイルドになり聞きやすくなりました。以降しばらくはPCの再生方法を変更して高音質化しては音がキンついてスピーカーケーブルを伸ばすという繰り返しになりました。
 スピーカーケーブルがどこまでも長くなっていくなどどう考えてもおかしいのですが、音楽を聴きたいのに聞けない状態はつらく、また、寝ぼけた音の手持ちのCDプレイヤーに戻ることもできなかったので、しばらくこの状態を続けることになります。
 高音質化してもスピーカーケーブルが伸びてしまうと総合的に良くなっているのか非常に疑問でしたが、少なくとも音がキンついてしまったときの応急処置としてはスピーカーケーブルを伸ばすことが有効ではあることは確認できました。


 音の焦点についてはまた書きたいと思います。

 

プロケーブルを振り返る その13 PC,iPod

- (新)無敵のCDプレーヤー iPod & パソコン・コメント集-
http://www.procable.jp/setting/36.html

iPodコメント集の続きということで62番から始まっています。

このあたりから人物にニックネームがつけられはじめます。
64番さんはWEのスピーカーを使いこなす化け物のような方ということで化け物さんと名づけられます。
アナログ初期版のマニアでもあるとのことです。

64番はプロケーブル管理人が化け物氏に電話で聞いた話として書かれています。

>彼曰く・・・・、 「ほんまは、CDっちゅうもんには、もの凄~く、濃い音が入っ
>とるんちゃうか。」とのこと。
>そうなるとCDプレーヤーは、さらに、さらに、ボロかったということになりますね、
>と私が言いましたら、
>「そんなもん、音楽以前の問題や。情報量にしたら20%くらいやろ。」(彼は
>アナログ初期盤マニアでもありますから、CDなど、それまでは相手にしていなかっ
>たのです。)。
>しかし、そこまで新型nano、及び、彼がマックブックプロの改造で出していた音は、
>凄いみたいです。

という風に、iPodおよびマックから出る音を高く評価し、CDプレイヤーは2割の情報しか再生していないとしています。このコメント集の前半はiPodとrockboxなるiPodのファームウェアの話題が中心です。相変わらずiPodの絶賛コメントが並びます。

 使用システムのわからない方が多いのですが、旧iPodコメント集に比べるとプロケーブルシステムの方がやや多くなったように思われます。ただし、93番は初心者でまだケーブルを買っただけのようですし、94番さんはオーディオ再開ということでまだプロケーブルシステムでは無いようです。109番さんもケーブルのみの顧客のようです。ですので、プロケーブル機材でそろえている方ばかりではないようです。

 110番あたりからPCの再生ソフトFrieve Audioが良いという話になってきます。CDPとはまったく音が別物というコメントが並びます。Quick Timeも評価されています。

 132番さんのコメントには「AirMac Express」が出てきます。「AirMac Express」からの音がすばらしいとのコメントがいくつか載っています。LANケーブルで音が変わるとも書いてあります。
 
 全体にはデジタルにおける音質の劣化はデータの欠落によるものであり、エラー訂正により音が良くなるとの想像が述べられています。

107番には
>1.レーザーピックアップ及びその周辺の制震
>2.レーザーピックアップ周辺を綿棒で緑に塗布
>3.CDの情報の入っていない部分を緑に塗布
>4.トレイ内を緑に塗布
この4つの対策により音質が向上したと書いていおり、このことをCDPがエラー訂正をしていない根拠としています。

 このコメント集は「化けもの」とあだ名されたかたのコメントで終了となっています。ひとつは上に載せましたが、後2つあります。ひとつはこれです。

>■WEのあの化け物、64番さんまでも、再登場です!
>Subject:AUDIO MIDI.設定について。

>まいど、○○○です。
>いやあ、凄い事になってますね。
>もはや、おぢさんはついて行けない領域にハナシが飛んでます。
>ただ新しいネタの中で、AUDIO MIDI.設定の事には少し絡める様な気がしますので、ご一報。

>MIDI.設定でサンプリング周波数を変更すると、いわゆるオーバーサンプリング系
>の D/A コンバーターの音になるだけです。
>具体的には ○○○○○ や、○○○ ってメーカーの方向性に行きます。
>オーディオ的な快感は向上しますが、偽モン臭さが鼻につきます。
>高域が延びたかの様に聴こえますが、偽モンです。
>44.1kHz での再生音が実直な音だと思います。

 これはMACでのサウンド設定の話のようです。非整数倍のオーバーサンプリングは原理的に言って細かい音が聞きとりやすくなる反面、波形が変わるため不自然な音響になるとは予想されますが、かなりはっきり断定しています。耳はかなり良いのかも知れません。ただし、この方についてはプロケーブルのサイトに書いてある以上の情報はなく、WEのスピーカー使い、アナログマニア、マックブックプロを使用ということしかわかりません。

 このコメント集の終了コメントです。
 知っている方には有名なコメントなので、私が改めて引用するのも照れくさいのですが、載せます。


>■あの化け物、64番さんが(AirMac Express)を携えて、再度登場です!!
>Subject: AirMac Express の運用

> まいど、○○○です。
>いけますぜっ、AirMac Express。
>iTunes 史上サイコーの音です。
> ただし、先行する皆さんと使い方違います。
>AirMac から音声出力取るんじゃなく、あくまで Mac 本体から音声出力を出すべきで
>す。
>AirMac Express の出力は大きいですから良くなったと勘違いしやすいですが、品質
>が上々とはいえないと思います。
>けっこう不要輻射多いです。
>動作終了と同時に 『ぴー、がー』 とうるさいです。
>気にならない向きには使用出来ると思いますが、当方では即却下です。
>さて設定です。
>AirMac を導入すると、見慣れた iTunes の画面下 欄外に 『スピーカー(音声出
>力)』 の選択肢ができます。
>それで 『複数のスピーカー』 を選択します。
>で、Mac 本体から音声出力を出すんです。
>たぶんベリファイされた音声出力です。
>ほんのひと呼吸分ですがタイムラグが発生します。
>これでデータ補完ができてるかどうかは知りませんが、音楽が愉しくなります。
>ちなみにスピーカーの選択で、AirMac のスピーカーを削除すると、タイムラグは消
>えますしいつもの Mac の iTunes の音に戻ります。
>ですから AirMac から音声出力取るわけでも無いのに、『複数のスピーカー』 で
>す。

> 確実に音質向上しました。
>情報提供者のみなさんに感謝します。
>当方はまだまだ iTunes 環境でやっていきます。
>便利ですから。
>では、また。

>プロケーブル注:)さすがに化け物のやることは、抜け目がありません。実は私、
>AirMac Expressの電源プラグがメッキであることが、写真で見て、常に気がかり
>でした。この方法によれば、そのメッキの弊害も、最小限で済みそうです。濃い
>音になればなるほど、メッキの電源プラグは、弊害でしかありません。これで、
>全て、解決を見たと思います。このページの死に水は、化け物に取ってもらお
>うではありませんか。

>なお、化け物さんに、電話で詳しい話を聞きましたので、書いておきます。

>■AirMac Express本体からの音は、はじめはあまり良くなかったとのこと。症状を聞くと、
>やはり私が心配していたメッキの弊害の音でした。そこから逃れるために、パソコン本体か
>ら音を取ったとのこと。

>■無線も有線も、全く同じ音で聞き分け不能とのこと。化け物さんは無線のほうが便利との
>ことで、無線利用でした。WEのフィールドで聞き分け不能なら、それは事実です。

>実に見事な、何ものにも捕らわれてはいない、光速のセッティングであった次第です。

 こちらのコメント集では、CDプレイヤーの音は悪く、iPodやPCを音源とすると別次元の音がするというものでした。プロケーブルシステムの方が旧iPodコメント集より多くなっているように思えますが、それ以外の方も入っています。コメントが載っている方々が偏っているのかどうかは良くわかりません。ただ、化け物さんについては、アナログマニアとのことであるため、音源としてのPC、iPod、CDプレイヤーの比較は適切なもののような気がします。
 終了コメントにある化け物さんのAirMacExpress使い方で何が起こっているのかはたまたま確認できる現象が私のところで発生しましたのでいずれ報告します。

 

AirMacExpressの外部クロック的利用


 前回紹介したプロケーブルサイトの「化け物」さんのコメントはAirMacExpressの複数のスピーカーにして、PC本体から音をとると高音質化するというものでした。このことについてプロケーブルはPCから来たデータをエラー訂正してPCに送り返しそれを出力するから高音質になると推測しています。もちろんそんなわけはなく、複数のスピーカーで同期を取って再生することと関係があるのではないかなどといわれてきました。この方法は最終的に再生する音声データがAirMacExpressを通らないにもかかわらず高音質化するということでAirMacExpressの触媒利用などと呼ばれてきました。


 私にところには2003年購入のメビウスノートがあります。購入以来この起動音などのwindowsの出す音以外の音をこのPCから出すことがなかったため気が付かなかったのですが、wavファイルなどを再生してみるとテープの回転数を少し早くしたような音で再生されるという欠陥がありました。utubeなどでも同様なのですがテンポが少し早く、ピッチが高く再生されます。もしかしたら44.1kHzを48kHzと誤認識しているのかもしれません。

 ここで、iTunesを複数のスピーカー設定にしてPC本体とAirMacExpressの両方から音を出してみると、AirMacExpressの方からは普通に音楽が再生される一方でPC本体は本来のテンポよりも速いテンポで再生しては音がブチっととぎれ、また速いテンポで再生してはまたブチっととぎれながら再生が進みます。AirMacExpressの再生テンポにあわせたデータ量がPC本体のサウンドデバイスに供給されているようであり、外部クロック対応機器に少しずれた外部クロックを入力した時の症状に似ています。
 つまりこの場合はPC側がAirMacExpressのクロックに同期して再生しようとしていることがわかり、AirMacExpressが外部クロックのように動作していることになります。
 このような欠陥のないPCやこのPCにUSBサウンドデバイスなどを取り付けてこの設定を行い、AirMacExpressの方からは音を採らず、PC側から音だしを行うと高音質となります。

 音の変化のほうはこの再生方法を行うと、平面的だった再生音に深みと奥行きが増し、よりのめりこめる音楽的な再生音になります。オーディオマニアの知人にも聞き比べてもらいましたが、AirMacExpressの外部クロック的利用の方がはるかに高音質でぜんぜん音が違うという感想でした。

 なお、iTunesの古いバージョンではAirMacExpressだけを選択してもPC本体からも音が出力されますが、複数のスピーカー設定よりもこちらの設定でPC本体から音を採ったほうがより高音質でした。


  1. よんまるさん、こんにちは、ミミズクと申します。

    何か良さそうなお話しですね。
    Mac派としては、興味津々です。
    ありがとうございます。

    by夜更けのミミズク at2012-03-16 08:55

  2. 夜更けのミミズク さん
    レスありがとうございます。
    この方法はMacでもWinでも有効のようです。
    よろしければ試してみてください。

    byよんまる at2012-03-16 18:54

 

プロケーブルを振り返る その14 AirMacExpress

プロケーブルサイトより引用

>39)雲間に聳え立つ史上最高峰音源・AirMac Express コメント集
http://www.procable.jp/setting/39.html


>■雲間に聳え立つ史上最高峰音源・AirMac Express コメント集

>アップルのAirMac Expressこそが、あらゆるものを超えて聳え立つ
>最高峰の音源であることが、発覚してしまいました。

以下略

 コメント集のほうを見ていきます。

 9番さんは民生用アンプと自作スピーカーでCDプレイヤーに比べiPODがすばらしかったというコメントであり、ここでもプロケーブルシステムではない方からiPODが高評価を受けています。
 その他は概ねAirMac Expressの使用法についてのコメントが並びます。QuickTime>iTunesという書き込みがいくつかあり、QuickTime+AirmacExpress+Airfoilを使うという方法も紹介されています。
 AirMac Expressの電源についても探求され、非メッキのめがね電源ケーブルを使うと良くなる、その他壁コンセント等の電源環境で音が変わる、アースをとると歪みが減って良いといったこともかかれています。
 AirMac Expressのラインアウトが良いという意見と外部クロック的利用で本体から音をとったほうが良いとする意見が混在します。(なお「外部クロック的利用」とは私がつけた名前です)

 16番さんはAirmac Expressの外部クロック的利用を高く評価しており、

デスクトップPC(AirMac Express仕様オンボード出力)≧iPod mini(イヤホン端子)>iPod photo(イヤホン端子)>AirMac Express(直結アナログ出力・iTunes再生)>iPod w/rockbox(イヤホン端子)

と書いております。AirMac Expressの直接出力については

>続いてAirMac Express本体からの出力ですが、
>私個人的にはオーディオ的な解像感が耳に障る感じでした。

としています。

 一番最後に載っているアナログマニアという東大阪の14番さんという方はプリを通すとAirMac Expressの直接出力が良いが、パワー直結であると外部クロック的利用の方が良いと述べており、アナログと肩を並べるとしています。

 私の環境ではAirMac Expressの外部クロック的利用により高音質になったことは前回書きましたが、AirMacExpressのラインアウトの音質は実際どうなのでしょうか?
 ネットでAirMac Expressの音質について書いたものを探してもプロケーブル関連のもの以外では音質にほとんどこだわっていない方のブログばかりが見つかり、参考になるものはなかなかありません。掲示板などでも同様ですが、たまに「歪みっぽい」といった感想を見かけます。高級CDプレイヤーと比べてといった記事はまったく見つかりません。
 私がAirMac Expressのラインアウトから音だししてみた感想しては、大きいだけの目の荒い音でかなり安っぽい音というものでした。音像は比較的はっきりしており、包まれ感がありましたが、ものすごくオーディオ的な音というか、へたくそなマルチチャンネルでやたらスピーカーを増やして無理やり立体感を出したような感覚でした。

 AirMac Expressはプロケーブルの記事を見て2008年春に導入したものですが、購入当時AirMac Expressについて検索していて見つけたブログがこちらでした。

Yoshii9 を最高の音で聴こう!
「怪情報」AirMacExpressの音が良い?…その様なことはありませんでした(笑)
http://shyouteikin.seesaa.net/article/246860955.html
こちらによりますとAirMacExpressのラインアウトの音は
・あまりにも歪んだ音
・あまりにも曇った音
・あまりにも周波数帯域の狭い音
・あまりにも定位の悪い音
・あまりにも余韻の聞こえない音
とのことであり、酷い音とされています。(別のエントリーでは「周波数帯域が狭い」は中音ばかりが張り出した音とも言い換えられています。)
 一方で、AirMacExpressの外部クロック的利用(このブログでは「触媒的?利用」と呼んでいます)による音を非常に高く評価しています。

 このブログは、タイムドメイン社のスピーカーを使っていてネットでオーディオ関連の情報をを良く見ている方には有名なブログなのですが、このブログこそ、やがて私のシステムの中心となっていったブログでした。

 AirMacExpressのラインアウトの音の特徴をまとめますと、まるでクラウンD45やJBL JRX115の音の特徴を見ているようで非常によく似た音のように思えます(私はD45やJRX115を聞いたことはありませんが)。
 したがって、プロケーブルサイトにおけるAirMacExpressのラインアウトの高評価は音の好みに起因するものである可能性が高いと考えられます。



レス一覧

  1. よんまるさん、はじめまして。
    abepo01と申します。

    自分も以前にプロケーブル推奨の完全武装(非メッキ電源ケーブル、アース、ベルデンLAN)で使用していましたが、決してHPに載っているような最高の音とは感じませんでした。日記の中に外部クロックとありますが、LANケーブル接続でPC本体のクロックをクロックマスターにするということと解釈して書かせて頂きますと、確かに無線接続の時よりは圧倒的に音質向上はするものの、全体的に平面的な音場で情報量自体が不足しているように感じました。

    レンジの狭いシステムではあまり分からないかもしれませんが、レンジの広いシステムでは仰る通り、中域が張り出したように聴こえてしまいますね・・・残念ながら、自分のエソテリックのPC接続と比較してみると情報量、空間表現力など音質差は歴然でした・・・それでも、そこまで悪いとも思いませんでしたが、他にもケーブルの選択肢などが狭いのもAirMac Expressが評価されない理由かもしれませんね・・・

    長文、失礼しました。

    byabepo01 at2012-03-17 12:37

  2. abepo01さんコメントありがとうございます。

     AirMacExpressの外部クロック的利用については前回の日記に書かせていただいていますが、イメージとしてはAirMacExpressをマスタークロックとしてPC側のサウンドデバイスを駆動するイメージです。
     このときはAirMacExpressには音を出す設定をしてステレオミニプラグを差すだけでアンプに接続せず、PC側のサウンドカードなりUSBサウンドデバイスから音を出します。

     こちらのエントリーに書いていないのでわかりにくいですね。

    byよんまる at2012-03-17 13:30

 

プロケーブルを振り返るその15 続AirMacExpress

プロケーブルサイトより

>■AirMac Express 問題・世界へ飛び火か?
http://www.procable.jp/setting/40.html

 airfoilやAULABというものが出てきます。これらの組み合わせでiTunesの複数のスピーカーと同様の効果を狙った探求があります。パソコンの設定等はごちゃごちゃしたコメントがたくさんありますが、理屈を述べている部分はかなり空想が混じっているので読み流してもかまわないでしょう。

 はじめの方から非メッキめがね電源ケーブルやアースの接続でよくなったとの記述がみられますが、中程からは無線と有線、LANケーブルでの音の変化が加わります。AirMacExpressもオーディオ機器の常として電源ケーブルや信号ケーブル、アースの有無によって音が変化することがわかります。後ろの方にはベルデンのLANケーブルがよいとのコメントが入ってきます。
 はじめの方ではiTunesを複数のスピーカーに設定してPC本体側から音を採る「外部クロック的利用」がよいとするコメントもありますが、途中からはAirMacExpress本体からの出力にシフトしていきます。プロケーブルの見解ではAirMacExpress本体からの出力の音の悪さはメッキプラグとアースが取られていないことにあり、非メッキケーブルとアースにより解決した後はAirMacExpressから音を採った方がよいということのようです。
 ただし、AirMacExpressから出る音に対する高評価はプロケーブルの音の好みに起因するものと推定されることは前回述べたとおりですので、AirMacExpressから音を出した方がよいとするコメントは信頼性が低いと思われます。もっともwindowsマシンのオンボードのステレオミニプラグは普通はできがよくないのでこちらからの音と比較した場合はAirMacExpressから出る音の方がよいという可能性もあるとは思います。
 電源ケーブルやLANケーブルで音が変化することはこちらでも確認できましたが、プロケーブルの非メッキめがね電源ケーブルには大した効果はありませんでした。

 AirMacExpressの設定について1件とりあげます
>49番さん再登場: Subject: Apple TV続報とAirMac Expressの無線LANを切ることに関して
には
>Air Tunes機能はオマケとして使ってみてオモチャ程度の印象でした。
>ある時期から拙宅のネッ>トワークに攻撃があるようになり無線LANの
>信号をWEPからWPAに格上げしました。その変更でオモチャと思っていた
>Air Tunesの音はさらに悪くなりました。
>その後プリンタをネットワーク対応に買い替え、まともなルータを買
>い増し、無線ルータも無線専用を加え、Air Mac Expressにさせている
>機能を切り離すごとにAir Tunesの音はどんどんマシになっていきました。
と書かれており、音楽再生以外の機能は使わない方が音がよくなると報告されています。この後にはIPも固定がよいと書かれています。余分な機能を切るということはPCオーディオのお約束のようなものですからやっておけばよいでしょう。私の方でも多少の効果を確認しました。

 その他、
27番にはこの後すぐプロケーブルシステムをやめた店、バー・シルキーが登場します。真ん中後ろの方にはAllen & Heath のDJミキサーが話題に上がります。
Allen & Heath の音については「かまぼこ特性」といった形容を時々見かけますが、たとえば「オーディオショップ店長の日記」によると
http://soundjulia.seesaa.net/article/112412932.html
ナローレンジで、SN比が悪い、そして
>上質感、奥ゆかしさ、陰影、滑らかさ、S/Nの良さ
>コク、味わい、芸術性...etc。こういう感じの要素は無い音質。
>好きか嫌いかがハッキリ出る音、好きな方は何処までも好きでしょうし、
>嫌いな方は、オーディオ用のプリより良いという事に、全く納得が出来ないはず。
と書かれています。
 やはりこちらもプロケーブルの好みの音ということのように思われます。

レス一覧

  1. よんまるさん、こんにちは。
    たぶん、イクリプスTD510zMKⅡの試聴会においてご一緒したのではないかと思います。今回の試聴会、私にはちょっとボリュームが大きすぎてつらかったです。

    さて、AirMacExpressについて、私が昔ちょっと試行錯誤した感想を。確かにAirMacExpressはちょっとしたCDPより良い音がしますが、アナログ出力ではなくデジタル出力が方が良い音でした。プロケーブルより、ミニジック付きのバランスケーブルやベルデンのLANケーブルも手に入れいろいろ聞き比べましたが、結局、GLASS Blackの光ケーブルでデジタルでDACに放り込むのが最も良い、落ち着いた音となったと判断いたしました。
    ただ、AirMacExpressで再生するのはiTunesでコントロールできるため簡単に鳴らせ、便利ではあるのですが、同じ1万円位の出費なら、VoyageMPDの方が数段音は上と今は判断しています。住まいがとても近そうなので、AirMacExpressとVoyageMDPを聞き比べてみませんか。でLINN DSだとさらに良くなりますよ。私の感覚では良い音とは落ち着きのある、演者の緊張感の伝わる音だと思っています。もしお暇でしたらお近くでしょうし、ぜひ。

    by赤とんぼ at2012-03-28 16:36

 


プロケーブルを振り返るその16 iPodとAirMacExpress

プロケーブルサイトより
45)44番の壮絶なる最終回答への意見集(アナログの帝王・初期盤が、CDに完敗!!)

 このエントリーが書かれたころがプロケーブルの最盛期だったと思います。AirMacExpressに対する御意見集ともなっています。コメントを見ます。

1番さん ハブの電源をマリンコに、LANケーブルをベルデンに変更して効果あり
2番さん Mac>Win
3番さん Macは内蔵スピーカーにも気を使っている
4番さん ベルデンLANケーブル、プロケーブル製非メッキめがねケーブル良好
6番さん winでメビウスの輪設定効果あり 高域きつくなる
7番さん Mac>Win メビウスの輪で高音質
8番さん ハブ良好
9番さん iTunes「バッファー大」設定良好、ハブ良好(AirMacExpressをプロケーブルに紹介した方) (信助さん)
初心者10番さん AirMacExpress導入でキンキンスカスカの音になり、「音の焦点」を合わせ直してナマっぽい音になった。(D45+JRX115使用)
 (この方は現在プロケーブルからは離れています。)
前コメント集21番さん 
・AirMacExpress使用時のネット設定方法、
・無線off、全二重設定、DHCP切断(IP固定)、ハブ経由でAirMacExpressが進化してきた。
・この方のアンプはこの時点ではD45ではなく国産アンプを使用していた。
・趣味で声楽を習っている。
・iTunesが7.2になり良くなった。
・HPのノートPC>自作デスクトップPC

氷壁クライマーさん メビウスの輪とインターネットの両立方法
21番さんです! ベルデンLANケーブル良好
10番さん再登場 ハブで音質が良くなり、高音がきつくなったため、チャイムコードを25m→55mに伸ばした。
11番さん ハブありのメビウスの輪設定で音が非常に生生しくなった。涙が出た。(D45使用)
前コメント集33番さん アライドテレシス CentreCOM 9006T L2という高級ハブが安物と異なり良好
12番さん MacとAME良好
前コメント集33番さん アライドテレシス CentreCOM 9006T L2は最近のハブよりも音が良かった。

氷壁クライマー22番さん登場!!
>AirMac ExpressとアナログLPの音は同質のものであると吠えておきます。

休止があり、その後、氷壁クライマー氏によるアナログレコードとAirMacExpressの聞き比べが沢山並びます。

その後、6割あたりのところで聞き比べが突如終了して新展開となります。

 2番さん、3番さんはAirMacExpressとは関係の無いコメントで、Macの優秀性について書いたものです。これまでのコメントとあわせると、たしかにマックは本体のアナログ出力もある程度作り込んでであるように思えます。
 その他は主としてAirMacExpressの使用法についてのコメントであり、ベルデンLANケーブルが良好、メビウスの輪設定良好、ハブを挟むことにより高音質になる、ハブの種類により音が変わるといったコメントが並びます。文面かあらするとAirMacExpressのアナログ出力の音についていっているようです。全体にコメントを書いている方の人数が少ないのですが、ベルデンLANケーブルについてはいままでに割りとでできていましたので信憑性がましたと思えますし、D45ではなく国産アンプをお使いで、声楽も習っているという前コメント集21番さんがあらためて無線off、全二重設定、DHCP切断(IP固定)、ハブ経由の効果を評価していますので、無線off、全二重設定、DHCP切断(IP固定)、ハブ経由、ベルデンLANケーブルの5点についてはよさそうに思えます。メビウスの輪設定については評価者が少なく、良くわからないところです。



レス一覧

  1. 私の勝手な解釈ですが、AirMacExpressをネットワークプレーヤーと置き換えてみたら如何でしょうか?
    結構色々と見えて来るかも知れません。
    私は先日メインのデスクトップPCが壊れてしまい、現在音楽ファイル蓄積兼再生専用サーバー(音声はS/PDIF出力のみ)を構築しました。
    PCオーディオの奥深さを実感しましたよ…
    徹底した単純化と帯域バランス取りを行なえば、アナログとデジタルの差は殆ど無くなってしまいました。
    そしてソースの純度さえ上げれば10cmフルレンジスピーカーでさえ38ダブルに近い音楽表現が出る事実。
    オーディオは謎だらけですね。

    byNong-Khai at2012-04-14 02:21

  2. Nong-Khaiさんコメントありがとうございます。

    >AirMacExpressをネットワークプレーヤーと置き換えてみたら如何>でしょうか?

    ネットワークプレイヤーが近年いろいろ出てきています。AirMacExpress以外のAirPlay対応機器で本体から音だしする外部クロック的利用(触媒的?利用)が可能なのか気になるところではあります。

    byよんまる at2012-04-15 09:34

 


プロケーブルを振り返る その19 スイッチングハブ

2012年04月18日

プロケーブルサイトより
45)44番の壮絶なる最終回答への意見集(アナログの帝王・初期盤が、CDに完敗!!)
の続きです。

 アナログレコード初期版とAirMacExpressの聞き比べ記事が続いたあと、次のようなタイトルのコメントが入ります。

>ハブのバッテリー駆動に挑戦を続けているユニークなかた登場!
>Subject: やっと燃えない組み合わせを見つけました(笑)

>プロケーブル注:)なんと、ハブのバッテリー駆動は、ハブが燃えるそうです。このかたは、
>燃えない方法を模索しておられたかたですが、とうとう成功されたものです。

>先日「iPodに学ぶ最高のスイッチングHUB」と題してメールを送信
>させていただいきました○○○○です

>先日のメールでもお伝えしました様に
>プロケーブル様のサイトにより
>CDの正しい再生方法を教えていただきましたことから
>演奏家仲間においても、その評価は圧倒的なものがあり
>本当に感謝いたしております。

>それにしましても
>プロケーブル様のサイトの内容を
>iTunes→HUB→AirMacExpressという再生方法だと
>曲解されてしまっている記述が ネット上で多数散見されているので笑って
>しまいますが(笑)

> 確かに
>iTunes→HUB→AirMacExpress
>iTunes←HUB←AirMacExpressという再生方法をご
>紹介いただきました際には私も半信半疑だったのですが

>プロケーブル注:)ここは意味不明です。氷壁さん発明のメビウスの輪のことで
>しょうか?(これは後の電話でそうですとおしゃってました)

>確かにこの再生方法ですと
>CDからLPをはるかに超えるコクと深みのある音を伴いつつ
>CDならではのLPをはるかに超える圧倒的な解像度が聴かれることは
>仕事上も非常に助かっております。ほんとうにありがとうございます。

>ところでその
>iTunes→HUB→AirMacExpress
>iTunes←HUB←AirMacExpressという再生方法にお
>いて重要な役割を果たしておりますスイッチングHUBにつきましては
>確かに、機種を換えると音質が変わり
>確かに、知人から放送局機材やIT企業の機材を借りて聴くと高音質化する
>のを目の当たり(耳の当たり?)にさせられるにつけ
>改めてその大切さを痛感させられました。

>そこで
>スイッチングHUBをさらに高音質化するべく、先日も「iPodに学ぶ」と
>題して送信させていただきました様にスイッチングHUBのバッテリー駆動を
>色々と試してみておりましたがあるものは、本来の使用でも相当に高温化する
>ため、すぐに発煙・発火してしまったりあるものは、専用のACアダプターを
>使用しているために、バッテリーのコネクターとのサイズが合わないなどして
>しまい久しぶりに秋葉原の部品屋通いを続けてしまっておりましたが(笑)
>そうしたところ

> スイッチングHUBでも、USBから給電が出来る機種があり(8ポート用
>のためかバッファメモリーもやや多めです)
> http://www.planex.co.jp/product/hub/fx08mini.shtml
> スイッチングHUBに限らず、USBへの供電が出来る機種がありましたので
> http://www.valuewave.co.jp/moba/moba.htm

>組み合わせて使ってみました。

>すると、幸いなことに、今度は何時間使用しても発煙・発火しませんでしたし
>さらに、幸いなことに上記組み合わせですと
>ギガ・ビット対応ではありませんが、それを補って余りある高音質で聴かれま
>すとともに安価な製品でしかありませんが、それまで色々と聞かせていただい
>た高価なHUBにも劣らない音質に感じられ私としては今までの音源(CD→
>iTunes)を感動をもって聞き返してみたいと思わせられましたのでもし
>よろしければお試しいただければと思います。

>(なお上記バッテリーにつまきしては、取扱説明書にも「本製品を充電しながら
>機器へ接続して使用しないでください。機器に大きな負担がかかり発熱、破裂、
>発火の恐れがあります」と明記されていますのでその点につきましてはくれぐれ
>もご注意願います)

>いずれにせよ
>プロケーブル様のサイトのCDの再生方法につきましては時には、その録音の現
>場に居合わせた録音や時には、その録音の奏者本人が聴くことさえもあるのです
>がそのいずれにありましても奏者がそこで表現したはずの音がより克明に再生で
>きる方法として演奏者の仕事仲間ともども非常に感謝し続けております。

>ほんとうにありがとうございます。

 この方は、プロケーブルサイトにおいてバッテリー駆動さんとあだ名されます。この日記にもすでにいくつか

引用していますが、「Yoshii9を最高の音で聞こう!」というブログを書いておられるプロバイオリン奏者とい

う方で、小提琴奏者というハンドルネームを名乗っています。プロケーブルと「Yoshii9を最高の音で聞こう!

」の記述をあわせると経緯が良くわかります。

>先日のメールでもお伝えしました様に
>プロケーブル様のサイトにより
>CDの正しい再生方法を教えていただきましたことから
>演奏家仲間においても、その評価は圧倒的なものがあり
>本当に感謝いたしております。

「CDの正しい再生方法」とはiTunesにおいてAirMacExpressから音を出す設定にしつつAirMacExpressからは音

をとらずPC側から音をとる、プロケーブルサイトの中で化け物さんが記述している「外部クロック的利用」(

小提琴奏者さんのいう「触媒的?利用」)による再生方法、ないしiPODによる再生方法と思われます。

>iTunes→HUB→AirMacExpress
>iTunes←HUB←AirMacExpressという再生方法をご
>紹介いただきました際には私も半信半疑だったのですが

>プロケーブル注:)ここは意味不明です。氷壁さん発明のメビウスの輪のことで
>しょうか?(これは後の電話でそうですとおしゃってました)

>確かにこの再生方法ですと
>CDからLPをはるかに超えるコクと深みのある音を伴いつつ
>CDならではのLPをはるかに超える圧倒的な解像度が聴かれることは
>仕事上も非常に助かっております。ほんとうにありがとうございます。

 このプロケーブル注は誤解と思われます。プロケーブルのサイト内ではAirMacExpressの外部クロック的利用

による高音質化についてPCから送信された音声データをAirMacExpressが受信してエラー訂正し、それをPCに送

り返すことにより音声データが完全になることによるものと推測していましたので(間違いですが)
iTunes→HUB→AirMacExpress
iTunes←HUB←AirMacExpress
とは、そのことをいっているものと考えられます。

 その後、プロケーブルサイトにおいて、PCとAirMacExpressの間にスイッチングハブを挟んだほうが良い、ハブの種類によって音が変化するという報告がいくつもあったことから小提琴奏者さんの方ではいろいろなハブを比較試聴して音の良いものを探すとともに、バッテリー駆動であるiPODが音が良いことからスイッチングハブもバッテリー駆動化すると良いのではないかと考え、高音質かつ安全に動作する組み合わせを探求し、その結果を連絡してきたものと思われます。このハブは現在店頭ではあまり見かけなくなっていますし、プラネックスダイレクトでも在庫切れとなっているため購入は難しいかもしれません。バッテリーのほうはこの製品自体はだいぶ前に生産終了していますが、USB給電バッテリーならば現在いくつもの製品があるので大き目の容量のものを選べば問題は無いでしょう。小提琴奏者さんの方では現在は単3充電池が4本入るUSB電池ボックスを薦めています。

 そのあとに載っているコメントでは

>今まで加熱・発煙・発火の確認のために不眠不休で聴き続けてみましたが
>全く問題ありませんので、今度は大丈夫です…といいますよりも
>そのあまりの臨場感ある再生音は
>かつて親しく教えを受けた世界的な巨匠の方々への再会を思わせるほどでしたため
>今まで感動のあまりに一睡も出来ずに不眠不休で聴き続けてしまった次第です(笑)

>ただし残念ながら
>あまりにも簡便なスイッチングHUBなため
>全二重
>半二重の区別表示がございませんが
>ここまで臨場感あふれる音が聴ければ、それは耳で簡単に判別可能と思います。

>この様に感動的な音が聴ける手法を掲出いただけておりますプロケーブル様には
>感謝の気持ちで一杯です。
>ほんとうにありがとうございます。

とかかれており、AirMacExpressとバッテリー駆動ハブを利用したPCでの再生方法を大絶賛しています。

 この後ろは再び氷壁氏のAirMacExpressとアナログ初期版の比較試聴記とバッテリー駆動さん(小提琴奏者さん)のコメントが交互に出てきます。この2つはまったく関連がなく並んでいますが、プロケーブルの管理人さんと10番さんでこのバッテリー駆動ハブの高音質を確認したという書き込みはあります。小提琴奏者さんのブログのほうでは「ものすごい高音質」との電話がプロケーブル管理人の方からかかってきたとあります。

 小提琴奏者さんのコメントについては特に解釈を要しません。演奏家仲間や音楽雑誌編集長、楽器職人の方のコメント交えながら、バッテリー駆動ハブを利用したAirMacExpressの外部クロック利用(触媒的?利用)による音の素晴らしさについて、具体的に書き連ねられています。このスレッドはバッテリー駆動という文字列を検索して拾い読みすると手っ取り早いかもしれません。「バッテリー駆動さん、最後にもう一度、再登場です!」と題したコメント終了が宣言されています。このコメントでは総額で7桁はする機器をそろえて音楽雑誌編集長、楽器職人、作曲家の3人を交えてCDプレイヤーと「プロケーブル様提唱の再生方法(AirMacExpressの外部クロック的利用と思われる)」という話や、そのほかプロ奏者らしい(?)興味深い内容が書かれています。

 終了コメントのあとに追加コメントがあり、小提琴奏者さんが見つけたバッテリー駆動ハブの高音質ぶりを確認したという趣旨の氷壁さんを含む4人の方のコメントが入ります。
 その後ろにふたたび氷壁さんのコメントが入り、少し前からハブの数珠繋ぎを実施するとハブの効果が増し、高音質化することを発見していたことが発表されます。そして、この手法は小提琴奏者さん発見の高音質バッテリー駆動ハブにおいても有効であり、更なる高音質化がもたらされることが報告され、コメント集が終了します。

 小提琴奏者さんのブログによると、小提琴奏者さんのほうでもプロケーブルよりハブの数珠繋ぎという手法を教わり、実施してみて更なる高音質化が達成されたと言う記事が書かれています。

 小提琴奏者さんとプロケーブルではAirMacExpressの使い方だけでなく、使用システムがまったく異なっていますし、氷壁クライマーさんや神戸の○○さんプロケーブル推奨機器とは構成が多少異なっていますので、バッテリー駆動ハブの数珠繋ぎという手法は多くのシステムで有効な方法であろうと推測されます。
 小提琴奏者さんのコメントによればプロ演奏家は極端な方が多く
>とかく演奏者というものは
>あるものは、オーディオ(という言葉ではくくれませんが)の探求に熱心で、
>プロケーブル様提唱の設定も総>て試みているものもあれば
>あるものは、オーディオ、それも従来の旧態依然とした拝金主義の機器や重厚
>長大をもつてよしとする考え方>に浸っているものもあれば
>あるものは、「体調を整えて、精神を集中して、求める音に集中すれば、必ずや
>希望の音が聴こえる」などということを唱えるなど(笑)
> 反応があまりにも極端なものばかりですので
>演奏者=生音に接し続けている=より生音に近い音を基準とした判断が出来る
>という構図は全く成立しておりませんので・・
とも書述べてはおられますが、オーディオについて音質をあれこれ論じ、仕事にも生かされているような方についてはオーディオ評価者としては信頼性が高いと思います。そして小提琴奏者さんは70種類以上のハブを比較試聴し、音の良いハブを選定したとありますから、その推薦機材はまず間違いの無いものと考えています。


 私の方は2008年6月~7月にかけてFX-08MiniとPOCKET MOVAを4台ずつ導入してみました。当時のシステムは

音源   :PC(アスロンXP自作機)+SE-U55(無印)、AirMacExpress外部クロック的利用(触媒的?利用)
アンプ  :サンスイ MC-X500
スピーカー:ケンウッドの3way(型番不明)

という構成でしたが、ハブを1台増やすたびに清明化とノイズ感の減少、細かな音の明瞭化があり、それでいて奥行きやステージが自然に広がるという方向の非常に大きな音質の向上が繰り返し得られました。ハブはデジタル信号をたたき直しているだけだと思われますが、そのたたき直しが上手く作用するとこれほどまで圧倒的な音質向上があるということに驚きました。また、ハブの効果はAirMacExpressだけでなくNasからのデータ読み出しにも有効であることも後から確認しました。

 この手法はプロケーブルの周囲に集まった方々の探求の相互作用により発見されたすばらしい方法です。小提琴奏者さんはAirMacExpressから音を出す設定しつつPCから音を執るプロケーブル発の再生方法を「AirMacExpressの触媒的?利用」と呼びましたが、バッテリー駆動ハブの数珠繋ぎという手法はプロケーブルが「触媒的に」働いて実現した大成果でした。

 プロケーブルや「Yoshii9を最高の音で聞こう!」の読者の方であった方にはこの再生方法はすでに古典的な手法になっているかとも思いますが、PCオーディオの世界全体ではいまだ広がっていません。原因として、方法が奇抜であること、オーディオ製品に関係がないことから雑誌で取り上げられにくいこと(これは問題ですが)が考えられますが、この発表の後、プロケーブルがその推奨システムの音の悪さが明らかとなり人気が低迷したことも大きな要因と思われます。  

レス一覧

  1. スイッチングハブを経由すると、もしかするとLANケーブルが電気的に絶縁されるからかも知れません。
    そして純度の高い外部クロックを注入して改善って話も現実に有ります。
    但し、外部クロック相当には出来るだけ良質な電源を使用し、電源入れっぱなしで使って下さい。

    byNong-Khai at2012-04-19 23:10

  2.  Nong-Khaiさんいつもありがとうございます。

     たしかに、ハブはアイソレーターのように働いているかもしれません。アコリバのDSIXと似た方向の変化だと思います。

    byよんまる at2012-04-20 22:19


プロケーブルを振り返るその20 音の焦点その2

プロケーブルサイトより

■「音の焦点」の微調整・その方法(生音の解釈)


>この記述は、「音の焦点」(基本中の基本)」が、基礎になります。意味の分からないかたは、
>そちらから読まれてください。


 音の焦点合わせとは、スピーカーケーブルの長さと太さで音質を調整するやり方のことです。主にケーブルの長さにより調整がなされています。プロケーブルの見解では、音源が良くなり情報量が多くなるとキンキンのきつくて聞いていられない音になるため、スピーカーケーブルを長く伸ばして音をゆるめなけらばならないとしています。

コメント集には「音の焦点合わせ」なるものに取り組んだ方々のコメントが掲載されています。

15番さんのコメントでは、スピーカーケーブルに200mもの長さのAE線を使って焦点がぴったりだったと書いてあります。
この方のシステムが書いてあり、

>電源は3芯200V オレンジトランス
>MACBOOK → ベルデンLANケーブル → プラネックスFX-08Mini+POCKET NOBA 
>→ ベルデンLANケーブル → AME(非メッキメガネ・アース接続)115V接続 →
>ベルデン88760AME用RCA2股 → XONE02(マリンコシールド電源ケーブル)115V接続
>→ ベルデン88760XLR⇔XLR → CROWN D-45(非メッキマリンコプラグ)115V接続
>→ 0.9mmAE線片側200m → JBL JRX115

となっています。プラネックスのハブというものが出てきますが、これは別のコメント集に出てくるもので、前回の日記に書きましたが、AirMacExpressの使用において、PCとの間にスイッチングハブを挟むとハブの種類によって音が変わるという報告があり、プロケーブルサイトにおいてバッテリー駆動さんとニックネームをつけられた方がこの情報を受けて探した高音質のスイッチングハブです。

 システム構成の不明な方もおられますが、たいていはクラウンD45またはD75を使っているようです。またJRX115の名前もあちこちに出てきます。どちらも使っていないというかたは21番さん。27番さん、35番さんもケーブル以外プロケーブルシステムではないようですが、この方々のコメントには「音の焦点合わせ」がありません。
 31番さんはどちらも持っていない可能性があります。37番さんも高額なセットと書かれているため、プロケーブルシステムとは異なるようです。43番さんもプロケーブルシステムではありません。45番さんはアンプはプロケーブル推奨ではありませんが、プロケーブルのダウントランス、ラインケーブル、電源ケーブルを導入しています。63番さんまで番号が振られてコメントが載っていますが音の焦点あわせに取り組んでいて、かつD45とJRX115のどちらも使っていないと思われる方はこの4名のみです。

 JRX115を導入された44番さんという方は次のようなコメントを入れています。以前にクラウンD75Aを導入していて、次にJRX115を導入した時のものです。

>JRX115が届いたのは昨日なのですが、最初に出てきたのは「怪鳥の叫び声」としか言いよ
>うのないくらいの、ひどい音でした。
>「音の焦点」を知っていなければ、途方に暮れておかしな改造をするか、すぐさま売って
>しまったかもしれません。
>あのひどい音が、焦点を合わせるだけで、生々しい音に一変しました。

 後ろの方になるとスピーカーケーブルの長さが長い方が多くなってきます。

 音の焦点あわせはこのあともしばしば登場し、高音質化とともに音がキンキンになり、非メッキのスピーカーケーブルを延ばして合わせるということが繰り返されます。そして数百mの延長が普通になり、1000m以上に達したというケースまで現れます。

 メッキが無いケーブルであれば長くなればなるほど高い周波数が減衰していきますから、高域がきつくなってしまった場合のトーンコントロールとして、スピーカーケーブルを長くするというの方法は一応使えそうではあります。また、ケーブルの役目として、他の機器の振動による影響を小さくするということがありますからある程度の長さがあったほうが良くなるということはあるとは思います。(限りなく短いケーブルが良いならラジカセが最高になる)

 オーディオの基礎知識として、「解像度を履き違えるな」ということがあります。ちょうど今こちらの掲示板で熱い議論が行われていますが
http://www.acoustic-revive.com/xoops/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=1746&forum=1
管理人K氏のはじめの書き込みで、
>特に高域が歪んでしゃくれ上がったり、チャラチャラ、シャリシャリした付帯音を
>伴った音を持ってして、「解像度が高い」と表現されることが多いのです。
と書かれており、多数のレスが付いています。

 プロケーブルの見解では高域のきついキンキンの音=濃い音という図式であり、この図式に則ったコメントも見られます(高域を落とす必要があったから高音質になったと結論づけているなど)。そのため、プロケーブル提案の高音質化手法は高域をゆがめるものであるという可能性が考えら、単に高域がゆがんだだけの音を高音質と誤解し、音をゆがめてはケーブルをのばして聞きやすくしているというケースもあるように思われます。

 ところが個々のコメントを読んでいくと、本来の意味での解像度の向上と高域がきつくなって聞きにくくなる現象が確かに同時に起こっているものもいくつも存在します。小提琴奏者氏推薦のバッテリー駆動ハブとその数珠繋ぎは多くのシステムにおいて劇的な高音質化をもたらすものと思われますが、導入により高解像度化するとともに音がキンキンになり、スピーカーケーブルを伸ばして音のキンつきを抑える必要が生じるという症状がプロケーブルのコメントにいくつも現れます。

 私のほうでも同様の現象が現れました。バッテリーハブの増設のほか、USBサウンドデバイスへのUSBケーブルやLANケーブルの変更などで音がどんどん高解像度になっていきましたが、同時に音が耳に付くようになっていきスピーカーケーブルを長く伸ばして調整しなければなりませんでした。ケーブルが短すぎる状態で長時間音楽を聴いていると耳が痛くなり、酷いときは翌日職場に行っても電話で話すのもつらい状態になりました。耳も過敏になってしまい、PCの動作音なども耳に付くようになりました。当時PCは机の上で自分の右前においており、内蔵HDDのおとがかなり聞こえていました。耳の痛さは右耳の方が酷かったため、HDDの音も関係あるかもしれないと思い、内蔵HDDをやめ外付けにしたりはしましたが、HDDのやかましさは緩和されたものの、耳の痛みについての改善は限定的でした。(ただしスピーカーから出る音は高解像度化し音質的には良くなりました。) 
 耳が痛くなるとスピーカーケーブルを次々と伸ばして行き、チャイムコード30m+ビクター10m+チャイムコード20m+ビクター5m+チャイムコード30mをつなぎ合わせ、計95mにまでなってしまいました。はじめはスピーカーケーブルを伸ばして耳の痛みが治まっていたのですが、最後にはこの95mでも収まらなくなりました。スピーカーから出る音は酷い音という感じはなく、今までにまったく聞こえなかった細かい音が沢山聞こえるようになり、音色の再現性も向上して味わい深くなり、これまでの人生で考えられないほど音楽を聴くことが楽しくてたまらなくなり、連日深夜まで聞き込んでいました。それだけに耳が痛くなってしまう症状はつらいものでした。痛みは大体翌朝から夜入浴するまで続きました。念のため耳鼻科にも行きましたが医学的な異常は発見されませんでした。

 さらにスピーカーケーブルを伸ばして数百mにする選択もありました。近場の百満ボルトという電気店にはチャイムコードの200m巻きが売られており購入したくなるのをこらえていました。その選択をしなかったのはこれ以上部屋をスピーカーケーブルだらけにしたくなかったということもありますし、ここまでの長さが必要な状況はおかしいという考えがあったこと、掲示板等の書き込みから判断するとこのようにスピーカーケーブルを長距離引き伸ばす必要の無いケースが多く存在(プロケーブルの見解ではボロい鬼門オーディオ)すると考えられたためです。ここで私のオーディオシステムはしばらく迷宮入りすることとなります。

 次回、迷宮状態からの脱出と音の焦点について結論を書きたいと思います。

レス一覧

  1. 先ず高音を上げて行くと耳に突く原因はドライバーとホーンの品質が悪い事に尽きるでしょう。
    余りに歪みが強く適正値迄高域を上げられません。
    そしてメッキ線も高域を汚す傾向が強いです。
    特にJRX 115採用のユニットは高域低域共に酷いですね。まあ値段がですので…

    byNong-Khai at2012-04-30 13:47


音の焦点 結論(プロケーブルを振り返るその21)

 2008年はじめにPCオーディオをスタート、しばらくして

音源    :PC(アスロンXP自作機)+SE-U55(無印)、AirMacExpress外部クロック的利用
アンプ   :サンスイ MC-X500
スピーカー:ケンウッドの3way(型番不明)
という構成になっていました。
そのほかにこのころは高音質化策として、

1.HDDの外付化
2.プラネックスのハブ4台をバッテリー駆動
3.サウンドデバイスにSE-U55導入、その後、SE-U55SXも購入
4.CDをリッピングするドライブを変更
5.USBケーブル変更
6.LANケーブル変更
7.PCやAirMacExressの設定の追い込み
8.電源タップ導入、電源プラグ非メッキ化
9.サウンドデバイスの防振

などを行いました。

1~7については高解像度化し、今まで聞き取れなかった音が沢山聞こえるようになる変化が主体でした。高解像度化と同時に聞き疲れが酷くなり、長時間聞いていると耳が痛くなるようになりました。そんな状態になったときはスピーカーケーブルを長くすると音が柔らかくなり、解消しました。何度かそんなことをやっているうちにスピーカーケーブルの長さが方チャンネル100mにまでなってしまい、それでも音のキンつきが収まらない状況になってしまいました。それ以上ケーブルを延ばしたくないのでそのまま聞いていましたが、高解像度の音楽にのめりこめる反面、聞き終わった翌日は夜まで耳の痛みに悩まされました。(一方で8,9については音が柔らかくなりつつ高音質化する方向でした)

 音の焦点合わせによる調整は自ら体験したものだけに、半分以上は信じてもいました。プロケーブルの見解ではさらにケーブルを延ばすか、クロスオーバーで高域を落とさなければならないとのことですが、そうしませんでした。ケーブルを延ばさなかった理由は見た目の不自由もさることながら、

・プロケーブルサイト以外ではそのような調整方法は見かけないこと
・そのようなきつい音で録音されているはずが無いと思われること

という2点により音の焦点合わせでそこまでしなければならないのはどこか間違っているような気がしていたからです。なお、アンプをサンスイからアイワのミニコンポに戻してみると音のキツさがかなり緩和されました。当時はアイワミニコンポは性能が低いために音がぼけているためと考えており、サンスイの方で良い音が出なければいけないと思っていました。


 音の焦点問題を解決しようと情報を集める中で、極細のライカル線をスピーカーケーブルを用いると長さによる音の変化が少ないという情報に遭遇しました。そこで、オヤイデでライカル線を100m購入し(+ーバラのため方チャンネル辺り25m分)試してみました。すると根本的な解決には至りませんでしたが音のきキツさが少し緩和されました。

 そんな中、元プロケーブルシステムの方のブログのなかに注意を引くコメントが書かれました。 

uta blog http://utablo.asablo.jp/blog/2008/06/19/3584648

> Yoshii9ではいくら情報量が上がっても高域を下げる必要が無い(フルレンジ
>なので当たり前だが)。
>JBLでは必ず高域の音量を下げていた。そうしないと高域がキツくて聴いていら
>れない。ここがJBLとの決定的な違いだ。

> せっかく情報量が上がっても高域を下げなくてはならないJBL。
>Yoshii9ではそのまま。
(注:ここで言うJBLとはJRX115であり、クラウンD45と組み合わせて使っていた)

 なんと、Yoshii9では音の焦点合わせが必要ないとかかれています。プロケーブルサイトにもアンプ、スピーカケーブル、スピーカーがセットになっているYoshii9ははじめから音の焦点がぴったり合った状態で売られているとの書き込みもありました(これは音源の「濃さ」によって「音の焦点」が変化するというプロケーブルの考え方とは矛盾します)。

 当時まだプアオーディオ路線だった私はすぐに30万円+消費税のYoshii9を入手してみようという気持ちにはならなかったもののYoshii9のスピーカケーブルにも採用されているライカル線に多少の効果が認められたことから、タイムドメインのスピーカーが良いかもしれないと考え、ちょうどハードオフに中古で出ていたイクリプスのTD307IIを入手し試してみました。また手元にオットーのフルレンジスピーカーも転がっていたためこちらもフルレンジということで付け替えてみました。それぞれ音は違いましたが音のキツさはあまり改善しませんでした。

 このころになると耳の痛みはますます酷くなり、音楽を聴くのをやめても、数日間は痛みつづけるという状態に陥ってしまいました。特に右耳は酷い状態でいたが、折角楽しく聞けるようになった音楽が聴かないということも考えられませんでした。背に腹は代えられず、Yoshii9についてネットでいろいろ調べた後、ついにYoshii9の発注に至りました(この過程についてはまた書きます)。




 エージングに時間がかかるとのことだったため、まず2週間は家族の許可をもらって居間のテレビに2週間だけつなげさせてもらい、慣らし運転としました。その後自室に移動してシステムに組み込んで鳴らしてみたところ・・・

 まず、圧倒的な情報量、膨大な数のさまざまな音が聞こえてきました。PCオーディオの導入で、音質はともかくとして解像度は著しく高まったと思っていましたが、アンプとスピーカーのところで死んでいた音がなお大量に存在していたことに驚きました。これまでは解像度が向上すると同時に高域がキツくなっていましたがこの時は高解像度化と同時に自然でやわらかいすばらしい音に変化しました。この音を聞いてしまうと、いままで聴いていた音がヒステリックにゆがんだピーキーな音だったということがわかりました。そして、耳が痛くなる症状も大幅に改善されたのです。

 アンプとスピーカーの交換によって長距離のスピーカーケーブルによる音の焦点合わせが必要な状況が改善されました。音がキンついていた原因はどれだったかと考えると、スピーカーの交換による効果があまりなかったこと、アンプをサンスイMC-X500からアイワミニコンポに変更すると音のキツさが緩和されたことから見て、主犯はアンプであったようです。アイワミニコンポが低性能ゆえにゆるく聞こえるというのは思い違いで、実際はアイワのほうが素直でよい音を出していたようです。
 前回はオーディオの基礎知識「解像度のはき違え」による間違ったセッティングの可能性について書きましたが、ここでは「システムのある部分を良くすると別の部分の歪みが耳に付く」という別の基礎知識を思い出す必要のあるところでした。PCを使って音源を高解像度化していった結果、サンスイMC-X500の歪みが耳についていたということのようです。アンプの歪みが原因で高域がキンついて聞こえるということは割りとあるようで、たとえば、「Stereo」誌2012年2月号p131から書かれている連載「踏み出そう"音楽的"再生への第一歩」に作曲家・編曲家の生方三郎氏という方のシステムを例にとったグレードアップ事例が載っていますがここでは生方氏使用のアンプを交換して、高域の耳に痛い部分が改善したと書かれています。

 プロケーブルサイトにおいて音の焦点合わせをやっていたというコメントの多くはクラウンD45+JRX115の組み合わせでした。JRX115はプロケーブルのコメント集にはケーブル長を合わせないと「怪鳥の鳴き声のような」ピーキーの音が出たというコメントがあるように高音汚いスピーカーであるようでありこの2つが音の焦点合わせが必要となる原因ではないかと疑われます。プロケーブルサイトではやがてEVのForce iがJRX115代わって推奨スピーカーとなり、Force iでの焦点合わせ結果も出てきますが、JRX115ほどシビアに合わせる必要がなく、ある程度広い範囲で合うとされていることから、force iはJRX115ほどには音がゆがんでいないこと、クラウンD45にも原因がありそうだということが推測されます。
 思い返してみるとプロケーブルのクラウンD45コメント集にもヒントがしっかりと書かれていました。

>実は恥ずかしながら、D-45使用前のボロアンプ(○○○○○ーズのプリ+パワー)
>で焦点合わせに挑戦したのですが、切っても切っても変化をみせず、挫折してしまいました。

 ここにはアキュフェーズでは音の焦点合わせの必要が無いが、クラウンD45では焦点合わせが必要だと解釈できるコメントが書かれていたのです。プロケーブルの見解では音の焦点合わせができないアキュフェーズなどはオンボロ軽自動車でクラウンD45は最高のF1マシンということですが、真実がどうかということははっきりしたと思います。

結論:

・プロケーブルシステムにおいて音源を良くすると「音の焦点あわせ」と称するスピーカーケーブルの長さ調整が必要となる原因はクラウンD45とJRX115の音の歪みである。音源がよくなるとこれらの歪みがより顕在化し、音がキンキンになる現象が現れる。

・プロケーブルシステム以外において同様の現象が生ずる場合はアンプに主な原因がある可能性が高い。

レス一覧

  1. D-45はそのままではナローレンジ過ぎなので我家では改造して使ってます。
    先ず整流ダイオードと入力ボリュームを良品と交換し、電源SWへノイズキラーを追加。
    手持ちのGBPC3502と2CP-601 20kAカーブにS-1201と言う部品を使用しました。
    多少の加工が必要ですがDC-300風に変わりましたよ。
    とは言え改造ですからメーカー保証が無効になり、全て自己責任になりますので、
    それなりの覚悟と知識が必要です。

    byNong-Khai at2012-04-30 13:55

  2. Nong-Khaiさんいつもありがとうございます。

     JRX115もD45も使い続けていくと改造という方向にどうしてもなってしまうようですね。

    byよんまる at2012-04-30 15:39

  3. JRX115やD-45の使用用途は声のみの拡声で、決してHi-Fi用途ではありません。
    是等をHi-Fi用にするには膨大な手間と多大な出費を伴います。
    JRX115の使用者で有名な闇異人さんの場合もユニットからホーン迄全て交換。
    以前から残ってるのは箱とスタンド、Macだけと言う現状です。
    本人曰く『振り返って見れば、あれは音楽を聴く為の勉強でした』と仰られて居ります。
    そしてYoshii9はどちらかと言うとBose系の空間描写型。
    直接放射型とは一寸違う描写手法ですね。此れも又楽しい音楽鑑賞方法だと感じます。

    byNong-Khai at2012-04-30 20:17

 

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