国家総合職試験(旧国家I種試験)人事院面接の特徴
国家公務員採用のための多くの試験では試験の中の1科目として人事院実施の面接が行われます。
昔(平成3年までの国家I種試験)は配点がなく、「国家公務員として不適格な人物を不合格とする」のみであり、不適格とさえ判断されなければ、筆記試験の成績のみで合否および成績が決まっていました。
平成4年以降、少しずつ得点に反映されるようになり、現行の国家総合職試験では配点が試験全体の3/15を占めています。
ここでは、人事院の実施する面接について、対策の参考になりそうな情報を書いていきます。もっとも私が受験したのも随分と前になってしまっています。試験に関する最新情報は人事院発の情報を確認してください。また、一般的な対策についはほかに優れたサイトや書籍などがありますので、そちらを参照願います。ただし、私は旧国家I種試験の人事院面接を7回も受検しています。これだけ受検した人間は少ないと思います。7回の受検の結果見えたこともありますので、これから公務員試験を受援したい方にも多少の参考にはなろうかと思います。
面接の目的は世の中の多くの面接と同様に人物評価です。ですので、基本的な対策としては民間企業の採用面接や官庁訪問と同様です。ですが、公平性を極めて重要視するという点から派生する、独特の特徴もあります。
特に強い特徴として、次に様なものがあります。
・ほとんどの質問は面接カードに記載のある事項について行われる。
ほとんどの質問は、面接カードの記載事項について行われ、それ以外の質問は次の項目で述べますが、ごく限られます。面接官の気分次第で受験者ごとに異なる質問をしていては公平性が保たれないためであろうと思われます。面接カードにはボランティア活動の経験や英語の能力に関する記入欄があります。私はボランティア経験も英語検定も何もなかったので7回の受検で毎回空欄としていましたが、なにも尋ねられることはありませんでした。英検について書いた場合、どんな勉強をしたかなどを聞かれるようです。逆に面接カードに記載した事柄については事前に想定質問と回答を準備し、評価につながる受け答えをする必要があります。
・一つめの質問は面接カードと関係が無いが、質問は決められている。
面接カード以外の質問としては、面接官の初めの質問があります。これについてもランダムに質問しては公平性が損なわれてますので、する質問を試験事に統一しているようです。実際の質問としては、
・面接の順番を待っている間、どんなことを考えていましたか?
・緊張していますか?(これは、受験者に緊張した様子が見られない場合は聞かないように思います。)
などがありますが、各受験者に同じことを聞くので、すでに面接を終わった受験者と話ができるならば、初めに何を聞かれたか聞いておくと事前に回答を考えておくことができます。
・面接カードの記載事項以外の質問は限られる。
志望官庁ごとのやりたい業務。国家公務員試験受験に向けて、どんな勉強をしたか。官庁訪問を行っているか(最終面接前に官庁訪問が開始された年度のみ。最終合格発表後に官庁訪問となっている現在は質問されない。)などの採用活動に関連する質問は面接カードに関係なく質問されます。一方で、それ以外に面接官の側から例えば、「〇〇に関する施策についてどう思うか」といった質問はないと思われます。
・質問内容に規定がある。
質問例などが事前に定められているようです。例えば、「現在興味を持っていること」「趣味」について、特に質問が浮かばない場合、決まって「それに興味を持ったきっかけは何ですか?」「それを始めたきっかけは何ですか?」と聞かれました。
・面接官は3名、役割分担が定められている。
面接官は3名です。中央にいるのが総括担当で、おそらく人事院の職員であろうと思われます。受験者側から見て、右側に座っている面接官は、主に趣味や生活について、質問します。受験者側から見て左側に座っている面接官は専門分野を担当します。私は地球科学が専門ですが、地質区分で受検した場合、平成11年までの面接では、この席に工業技術院地質調査所の研究員が座っていました。平成13年から試験区分が大括り化されるましたが、前年の平成12年試験から大括り化された区分によって面接官が選任されたらしく、平成12年は物理の専門家が面接官となっていました。技術系の面接官が担当するものの、自分の専門分野とは異なる専門家に応答する必要があります。
以上、人事院面接の対策の一助とならば幸いです。
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