2023年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

日本ブログ村

  • にほんブログ村

管理用

  • 管理用

« 光ギガ(ハイビット)を解約へ | トップページ | WiMAX Speed Wi-Fi Home L01s を導入 »

2018年8月29日 (水)

振動によってオーディオの音が変わる機構

 ケーブルによって音が変化する理由は、ケーブルを伝わる縦振動(音波)であるとする由井社長が提唱している仮説は妥当であると考えました。電圧により機器内部で縦振動(音波)が発生し、ケーブルを振動が伝わり、その先に接続している機器で不要電圧が発生し、それにより音質の劣化が起きるという機構です。ケーブルの機械的な性質によって、伝わってくる振動(音波)の変調や減衰量が変化することにより、ケーブルによる音質変化が作られます。機器内部で振動が発生する、また、振動が音質を変化させる機構としてまず考えられるのが、圧電現象です。

 圧電現象とは物質(圧電素子)に圧力をかけることにより電圧が発生する現象です。また、物資に電圧をかけることにより圧力が発生する現象は逆圧電現象とも言いますが、圧電現象と一括することもあります。ここではどちらも圧電現象と呼んでおきます。縦振動は圧力波であり、交流電圧が印加された圧電体は縦振動(音波)を発生し、縦振動(音波)が印加された圧電体は交流電圧を発生することとなります。

 圧電性を示す物質は、天然結晶では水晶(石英)、電気石、トパーズ(黄玉)などがあり、人工物では圧電セラミックスなどがあるようです。特定の結晶が圧電性を示す原因は対称中心がないために圧力で変形したときに電荷が偏ることであり、金、銀、銅など対称中心がある結晶には圧電性がありません。

 オーディオ機器に使用する材料として圧電性を持つものを考えてみます。まず、コンデンサーは圧電性が問題となる素子として広く認識されています。そのほか発振子(クロック)は圧電体ですし、コイルも電圧と振動(音波)を変換する素子です。コイルについては圧電体であるとの表現は見かけませんが、コイルにおける電圧と振動(音波)の変換現象はフレミングの法則によって発生することから、圧電性という表現を用いないのかもしれません。
そのほか、機器内部には電圧がかかるものとして抵抗、ダイオード、トランジスタがありますが、これらが圧電性を持つかどうか、圧電性と呼ばれるものはなくとも振動(音波)と電圧の変換を行うのかどうか、よくわかりませんでした。最もこれらに振動(音波)と電圧の相互変換機能がなかったとしても、振動(音波)がこれらを通過したときにはそれぞれの機械的特性によって振動波形を変化させるので、抵抗等の種類や形状についても音に影響することが考えられます。

振動が音質に影響する機構として、機器が動作する際の電圧によりコンデンサー、コイル等から音波(振動)が発生し、それが基盤や筐体、床、ケーブル等を波形を変えながら通過して、別のコンデンサー等に伝わって不要な電圧を発生するという機構が物理的に確実に発生しているものと考えられます。

このように考えてくると、オーディオ機器に足元に設置したインシュレーターの音や、ケーブルに巻いた物質の音などがスピーカーからの再生音に乗ってしまうという現象も納得できるところではあります。

 振動の発生源については、機器内部のコンデンサーや発振子等、柱上トランス、ボイスコイルであると考えましたが、ほかに可能性があるものとして、純粋な外部からの床の振動やスピーカーから空中に出ている音による振動を考える意見もあると思います。しかし、私は一般的な環境ならば、これらの効果は小さいと思っています。その理由としては

・USB-DAC(またはDDC)を2台接続し、1台だけを再生に使用し、1台はPCから認識するだけで使用していない場合、2台目のUSB-DACに対して振動対策をしても音が変わらない(事例は多くありませんが)。そのため、純粋な床からの振動はあまり影響していないと思われる。
・ヘッドホンを使用して聴いていても、オーディオ機器への振動対策やケーブルの変更によって音質が変化する。

といったことを考えています。

 今回は確実に発生している物理現象に絞りましたが、ケーブルで音が変わる理由についてはそれだけではないような気がしており、次回以降の機会では不確かな妄想を交えながら書いてみたいと思います。


 ←よろしければ応援クリックおねがいします。
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 PC家電ブログ PCオーディオへ ←こちらもよろしくお願いします。

にほんブログ村
にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ ←こちらもよろしくお願いします。

にほんブログ村


« 光ギガ(ハイビット)を解約へ | トップページ | WiMAX Speed Wi-Fi Home L01s を導入 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

オーディオ」カテゴリの記事

コメント

今まで聞いた中で最ももっともな説明です、ありがとうございます、ケーブルの被覆の硬さにより違いも説明可能ですね、振動による影響は味付けとも取れるので、値段だけでなく好みの要因も大きくなりますね

コメントありがとうございます。

実際にケーブル等の機械的特性により音が変化する現象を確実に発生する物理法則を用いてそれなりに説明できたのではないかと思っています(由井社長の言葉をもとに考えただけですが)。

ケーブルで音が変わる変わらないなど、不毛なものも多いオーディオに関する議論に少しでも役立てばよいのですが。

初めてコメントします 広野と 申します  貴方のブログ  いつもいつも大変 参考になります 私自身も 振動から 発生するノイズを 少しですが 調べてみたことが ありますが 貴方の 内容に 同感 できます  有難う御座います 耳で聞き取れない レベルの ノイズならば よいのですが 音の 影響から 発生する電流が ノイズの 原因と 割り出しました その 一つに スピーカーBOX内で (ほとんど裏板が ありますね) 裏板に音波が反射し スピーカーと言う 大きなマイクロホンを またまた振動させております それに よって音を 汚して いるのも 発見しました いわゆる二次振動ですね  なので私の SP-BOXには 裏板が ありません まだまだ知らないことが たくさん ありますので これからも よろしく... ちなみに 私 70歳に 成ったばかりのジジイで 浜松で 自作マルチセルの 研究を して おります 

広野様

コメントありがとうございます。

当エントリーは固体を伝わる音波に主眼を置いていますので、ご指摘のスピーカーBOX内の反射音の影響については、趣旨がやや異なりますが、音質向上のためには考慮押すべき重要な問題ですね。

これからもよろしくお願いします。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 振動によってオーディオの音が変わる機構:

« 光ギガ(ハイビット)を解約へ | トップページ | WiMAX Speed Wi-Fi Home L01s を導入 »