平成9年国家公務員I種試験(地質)実施結果
平成8年に国家I種試験を受験し、2次試験に不合格となった私は翌年から民間で働き始めました。
前年には1次試験に合格した試験なので、気になってはいましたがやはり就職した直ぐにまた受験してみようとは思いませんでしたので、受験を見送りました。
この年の1種試験は、前年からの採用抑制傾向を受け、合格者も絞り気味だったようです。
「地質」区分については前年の厳しさがさらに増していました。工業技術院地質調査所もこの年はついに採用が0となりました。
地質区分の合格者数は予定数より1名少ない9名でした。
採用については
農林水産省 1
国土地理院 1
海上保安庁 1
の計3名というその後の状況を暗示するような非常に厳しい結果となりました。
海上保安庁は「水路部(現・海洋情報部)」というところで数年に1名の採用があり、日本近海の海底の探査にかかわる研究的な業務に従事できるようです(ただし、ずっとではなく、栄転により結局行政職になっていくようです)。
地質調査所の採用がなくなり、地質の専攻者を余り強く必要としない省庁が採用を手控えたという状況でしたが、このことの影響により数年に1人採用の海上保安庁を足してやっと3名という惨状がやってきてしまったのです。
このころには地質を採用しない省庁からは「地質」区分の廃止を検討する声が出たようです。また、試験の人気も低迷したのか、大学に国の関係者がやってきて学生に受験を薦めるなんてことも聞きました。
なお、この平成9年は官庁訪問の方法が変更となり、1次試験後に官庁訪問解禁というやり方となりました。民間企業の「就職協定」が廃止となり、以前は7/1に設定されていた会社訪問の解禁日がなくなったことを受けたものです。1次合格発表の直後に内々定が出ていたようです。このように官庁訪問の実施方法も前年ところっと変わる場合があるので、これから中央官庁に就職しようとする方は内定を得ようとする年度のやり方を確認しておく必要があります。
« 平成8年の国家I種試験結果 追記 | トップページ | 平成10年国家公務員I種試験(地質)実施結果 »
「公務員試験」カテゴリの記事
- 国家総合職試験(旧国家I種試験)人事院面接の特徴(2024.09.22)
- 官庁訪問は結局何やれば採用されるの?(2020.09.29)
- 旧国家I種試験技術系 省庁別の採用傾向(2020.09.21)
- 官庁訪問の変遷(旧国家I種・国家総合職)(2020.08.27)
- I種試験に替わる産業技術総合研究所のその後の募集(2020.08.26)
コメント