プロケーブルを振り返るその20 音の焦点その2
プロケーブルサイトより
■「音の焦点」の微調整・その方法(生音の解釈)
>この記述は、「音の焦点」(基本中の基本)」が、基礎になります。意味の分からないかたは、
>そちらから読まれてください。
音の焦点合わせとは、スピーカーケーブルの長さと太さで音質を調整するやり方のことです。主にケーブルの長さにより調整がなされています。プロケーブルの見解では、音源が良くなり情報量が多くなるとキンキンのきつくて聞いていられない音になるため、スピーカーケーブルを長く伸ばして音をゆるめなけらばならないとしています。
コメント集には「音の焦点合わせ」なるものに取り組んだ方々のコメントが掲載されています。
15番さんのコメントでは、スピーカーケーブルに200mもの長さのAE線を使って焦点がぴったりだったと書いてあります。
この方のシステムが書いてあり、
>電源は3芯200V オレンジトランス
>MACBOOK → ベルデンLANケーブル → プラネックスFX-08Mini+POCKET NOBA
>→ ベルデンLANケーブル → AME(非メッキメガネ・アース接続)115V接続 →
>ベルデン88760AME用RCA2股 → XONE02(マリンコシールド電源ケーブル)115V接続
>→ ベルデン88760XLR⇔XLR → CROWN D-45(非メッキマリンコプラグ)115V接続
>→ 0.9mmAE線片側200m → JBL JRX115
となっています。プラネックスのハブというものが出てきますが、これは別のコメント集に出てくるもので、前回の日記に書きましたが、AirMacExpressの使用において、PCとの間にスイッチングハブを挟むとハブの種類によって音が変わるという報告があり、プロケーブルサイトにおいてバッテリー駆動さんとニックネームをつけられた方がこの情報を受けて探した高音質のスイッチングハブです。
システム構成の不明な方もおられますが、たいていはクラウンD45またはD75を使っているようです。またJRX115の名前もあちこちに出てきます。どちらも使っていないというかたは21番さんです。27番さんと35番さんもケーブル以外プロケーブルシステムではないようですが、この方々のコメントには「音の焦点合わせ」がありません。
31番さんはどちらも持っていない可能性があります。37番さんも高額なセットと書かれているため、プロケーブルシステムとは異なるようです。43番さんもプロケーブルシステムではありません。45番さんはアンプはプロケーブル推奨ではありませんが、プロケーブルのダウントランス、ラインケーブル、電源ケーブルを導入しています。63番さんまで番号が振られてコメントが載っていますが音の焦点あわせに取り組んでいて、かつD45とJRX115のどちらも使っていないと思われる方はこの5名(21番さん,31番さん,37番さん,43番さん,45番さん)のみです。
JRX115を導入された44番さんという方は次のようなコメントを入れています。以前にクラウンD75Aを導入していて、次にJRX115を導入した時のものです。
>JRX115が届いたのは昨日なのですが、最初に出てきたのは「怪鳥の叫び声」としか言いよ
>うのないくらいの、ひどい音でした。
>「音の焦点」を知っていなければ、途方に暮れておかしな改造をするか、すぐさま売って
>しまったかもしれません。
>あのひどい音が、焦点を合わせるだけで、生々しい音に一変しました。
後ろの方になるとスピーカーケーブルの長さが長い方が多くなってきます。
音の焦点あわせはこのあともしばしば登場し、高音質化とともに音がキンキンになり、非メッキのスピーカーケーブルを延ばして合わせるということが繰り返されます。そして数百mの延長が普通になり、1000m以上に達したというケースまで現れます。
メッキが無いケーブルであれば長くなればなるほど高い周波数が減衰していきますから、高域がきつくなってしまった場合のトーンコントロールとして、スピーカーケーブルを長くするというの方法は一応使えそうではあります。また、ケーブルの役目として、他の機器の振動による影響を小さくするということがありますからある程度の長さがあったほうが良くなるということはあるとは思います。(限りなく短いケーブルが良いならラジカセが最高になる)
オーディオの基礎知識として、「解像度を履き違えるな」ということがあります。ちょうど今こちらの掲示板で熱い議論が行われていますが
http://www.acoustic-revive.com/xoops/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=1746&forum=1
管理人K氏のはじめの書き込みで、
>特に高域が歪んでしゃくれ上がったり、チャラチャラ、シャリシャリした付帯音を
>伴った音を持ってして、「解像度が高い」と表現されることが多いのです。
と書かれており、多数のレスが付いています。
プロケーブルの見解では高域のきついキンキンの音=濃い音という図式であり、この図式に則ったコメントも見られます(高域を落とす必要があったから高音質になったと結論づけているなど)。そのため、プロケーブル提案の高音質化手法は高域をゆがめるものであるという可能性が考えら、単に高域がゆがんだだけの音を高音質と誤解し、音をゆがめてはケーブルをのばして聞きやすくしているというケースもあるように思われます。
ところが個々のコメントを読んでいくと、本来の意味での解像度の向上と高域がきつくなって聞きにくくなる現象が確かに同時に起こっているものもいくつも存在します。小提琴奏者氏推薦のバッテリー駆動ハブとその数珠繋ぎは多くのシステムにおいて劇的な高音質化をもたらすものと思われますが、導入により高解像度化するとともに音がキンキンになり、スピーカーケーブルを伸ばして音のキンつきを抑える必要が生じるという症状がプロケーブルのコメントにいくつも現れます。
私のほうでも同様の現象が現れました。バッテリーハブの増設のほか、USBサウンドデバイスへのUSBケーブルやLANケーブルの変更などで音がどんどん高解像度になっていきましたが、同時に音が耳に付くようになっていきスピーカーケーブルを長く伸ばして調整しなければなりませんでした。ケーブルが短すぎる状態で長時間音楽を聴いていると耳が痛くなり、酷いときは翌日職場に行っても電話で話すのもつらい状態になりました。耳も過敏になってしまい、PCの動作音なども耳に付くようになりました。当時PCは机の上で自分の右前においており、内蔵HDDのおとがかなり聞こえていました。耳の痛さは右耳の方が酷かったため、HDDの音も関係あるかもしれないと思い、内蔵HDDをやめ外付けにしたりはしましたが、HDDのやかましさは緩和されたものの、耳の痛みについての改善は限定的でした。(ただしスピーカーから出る音は高解像度化し音質的には良くなりました。)
耳が痛くなるとスピーカーケーブルを次々と伸ばして行き、チャイムコード30m+ビクター10m+チャイムコード20m+ビクター5m+チャイムコード30mをつなぎ合わせ、計95mにまでなってしまいました。はじめはスピーカーケーブルを伸ばして耳の痛みが治まっていたのですが、最後にはこの95mでも収まらなくなりました。スピーカーから出る音は酷い音という感じはなく、今までにまったく聞こえなかった細かい音が沢山聞こえるようになり、音色の再現性も向上して味わい深くなり、これまでの人生で考えられないほど音楽を聴くことが楽しくてたまらなくなり、連日深夜まで聞き込んでいました。それだけに耳が痛くなってしまう症状はつらいものでした。痛みは大体翌朝から夜入浴するまで続きました。念のため耳鼻科にも行きましたが医学的な異常は発見されませんでした。
さらにスピーカーケーブルを伸ばして数百mにする選択もありました。近場の百満ボルトという電気店にはチャイムコードの200m巻きが売られており購入したくなるのをこらえていました。その選択をしなかったのはこれ以上部屋をスピーカーケーブルだらけにしたくなかったということもありますし、ここまでの長さが必要な状況はおかしいという考えがあったこと、掲示板等の書き込みから判断するとこのようにスピーカーケーブルを長距離引き伸ばす必要の無いケースが多く存在(プロケーブルの見解ではボロい鬼門オーディオ)すると考えられたためです。ここで私のオーディオシステムはしばらく迷宮入りすることとなります。
次回、迷宮状態からの脱出と音の焦点について結論を書きたいと思います。
レス一覧
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先ず高音を上げて行くと耳に突く原因はドライバーとホーンの品質が悪い事に尽きるでしょう。
余りに歪みが強く適正値迄高域を上げられません。
そしてメッキ線も高域を汚す傾向が強いです。
特にJRX 115採用のユニットは高域低域共に酷いですね。まあ値段がですので…byNong-Khai at2012-04-30 13:47
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