AirMacExpressの外部クロック的利用
前回紹介したプロケーブルサイトの「化け物」さんのコメントはAirMacExpressの複数のスピーカーにして、PC本体から音をとると高音質化するというものでした。このことについてプロケーブルはPCから来たデータをエラー訂正してPCに送り返しそれを出力するから高音質になると推測しています。もちろんそんなわけはなく、複数のスピーカーで同期を取って再生することと関係があるのではないかなどといわれてきました。この方法は最終的に再生する音声データがAirMacExpressを通らないにもかかわらず高音質化するということでAirMacExpressの触媒利用などと呼ばれてきました。
私にところには2003年購入のメビウスノートがあります。購入以来この起動音などのwindowsの出す音以外の音をこのPCから出すことがなかったため気が付かなかったのですが、wavファイルなどを再生してみるとテープの回転数を少し早くしたような音で再生されるという欠陥がありました。utubeなどでも同様なのですがテンポが少し早く、ピッチが高く再生されます。もしかしたら44.1kHzを48kHzと誤認識しているのかもしれません。
ここで、iTunesを複数のスピーカー設定にしてPC本体とAirMacExpressの両方から音を出してみると、AirMacExpressの方からは普通に音楽が再生される一方でPC本体は本来のテンポよりも速いテンポで再生しては音がブチっととぎれ、また速いテンポで再生してはまたブチっととぎれながら再生が進みます。AirMacExpressの再生テンポにあわせたデータ量がPC本体のサウンドデバイスに供給されているようであり、外部クロック対応機器に少しずれた外部クロックを入力した時の症状に似ています。
つまりこの場合はPC側がAirMacExpressのクロックに同期して再生しようとしていることがわかり、AirMacExpressが外部クロックのように動作していることになります。
このような欠陥のないPCやこのPCにUSBサウンドデバイスなどを取り付けてこの設定を行い、AirMacExpressの方からは音を採らず、PC側から音だしを行うと高音質となります。
音の変化のほうはこの再生方法を行うと、平面的だった再生音に深みと奥行きが増し、よりのめりこめる音楽的な再生音になります。オーディオマニアの知人にも聞き比べてもらいましたが、AirMacExpressの外部クロック的利用の方がはるかに高音質でぜんぜん音が違うという感想でした。
なお、iTunesの古いバージョンではAirMacExpressだけを選択してもPC本体からも音が出力されますが、複数のスピーカー設定よりもこちらの設定でPC本体から音を採ったほうがより高音質でした。
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