プロケーブルを振り返る その7 鬼門4
鬼門のページも4つ目になってしまいました。
19)CDプレーヤー/欠陥品(大鬼門)
20)デジタル録音/その欠陥と将来性
http://www.procable.jp/setting/19.html
http://www.procable.jp/setting/20.html
大変反響のあった記事です。
デジタルのデータ転送では数10%のデータの欠落が発生しておりコンピュータの世界ではエラー訂正によりそれを補っている。CDプレイヤーはエラー訂正を行っていないため、欠陥品であるとしています。
この中にこんな文章もあります。
>モガミ社の発表によれば、SCSI用のケーブルの最も良質なものでさえ、
>情報の70%しか転送していない、つまり、残りの30%は、どこへとも
>なく、消えてしまっているということです。
あるサイトの掲示板にこの件についてモガミに問い合わせたという人の書き込みが載っていました。この件については知らないという回答だったそうです。パリティービットの比率から言っても30%ものデータが死んでいればデータの再送だらけになり、また再送要求するアドレスまで3割化けたりすると通信などは困難を極めそうです。CDプレイヤーもPCのデータファイルほどでは無いようですが読み取りにおいてリードソロモン方式という方法によりエラー訂正を行っています。本当にいい加減な記事を書いたものです。うそを書いているいるつもりなく、おそれらくは信号の振幅が70%くらいに減衰するといった話を聞いて誤解したものと思われます。
この二つの記事にはPCによる再生とCDプレイヤーを比較してPCは細部までしっかりとクリアに聞こえるというものや、デジタルケーブルによる音の違いのあることをなっとくしたというもの、デジタル編集において情報の欠落を感じていたが、この記事を読んで合点がいったというものなど17件の賛同のコメントが載っています。ここに載っているコメント数は多くはありませんがそのほかのPCやiPOD関連の記事に同様のコメント、つまりエラー訂正を行っていないCDプレイヤーはスカスカな音、対するPCは濃密な音といった内容のものが多数繰り返し出てきます。2008年当時はこのプロケーブルの記事を真に受けて書かれたと思われる、CDプレイヤーのデジタル音声データには大量の欠落があるとする記事が載っているサイトがいくつかありました。現在は削除されているものが多くなっています。間違いに気が付いたのでしょう。
先に述べた様に間違ったことが書かれたエントリーですが、ここで見落としてはいけないことがあります。賛同のコメントを書いた人たちや、この記事を真に受けて自分のページに記事を書いた人たちは聴感上、CDプレイヤーの音には情報の欠落が感じられていたということであり、このこと自体は事実だということです。
私もずっと以前からCDプレイヤーよりもFMラジオのほうが細かい音が明瞭でかつ味わい深い音であることを感じており、その後CDをリッピングしてPCで再生する方法に出会い、いままで聞いた事がないほで情報量の多い音に衝撃をうけていました。
そのため、デジタルデータの転送において数十%のデータの欠落があるなどとは信じなかったものの、CDプレイヤーでは(機種により差がありますが)あたかも数割の音が間引き去れたように聞こえるという意味にとるならば同意できます。
(ただし、2008年にPCオーディオをはじめた後、PCの持つCDプレイヤーには無い欠点との長い戦いが続くことになます)
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よんまるさん、はじめまして。
プロケーブルネタいつも楽しく読ませてもらってます。
プロケーブルと逸品館は関西2大思い上がりHPとして関西人としては誇らしいやら恥ずかしいやらσ(^_^;)
どちらも自分が1番!自分が正しい!!って勘違いしちゃってるんですよね。
その上で自分とこの製品を恥ずかしげもなく持ち上げちゃうから…
プロケーブルは一度行ったっきり(もう一度行く価値なし)ですが、逸品館はよく行きます。
もちろんAIRBOWを聴きに行く訳じゃないですけどね(笑)
> 先に述べた様に間違ったことが書かれたエントリーですが、ここで見落としてはいけないことがあります。賛同のコメントを書いた人たちや、この記事を真に受けて自分のページに記事を書いた人たちは聴感上、CDプレイヤーの音には情報の欠落が感じられていたということであり、このこと自体は事実だということです。
う〜ん、どうでしょう?
私はCDの音が他のメディアに比べてスカスカ(欠落がある)なんて感じたことはありませんね。
逆にいまだにPCの音は妙に軽い(薄い)気がしています。
自宅でも店で試聴する時もそこそこ以上のCDプレーヤーでしか聴いていないからかもしれません。
ただ、ある程度の音を得るならCDプレーヤーよりPCのほうが良い=PCの方がコストパフォーマンスが良いというご意見には賛同ですね。エントリー〜ミドルクラスのCDプレーヤーの存在価値が薄くなって来たことも事実だと思います。各メーカーもハイエンド機ばかり作ってられないでしょうから、何とかテレビ事業の様にCDプレーヤー製造から撤退なんて事にならない様に祈っています。
その上で、ハイエンドCDプレーヤーにひけを取らないネットワークプレーヤーを開発して欲しいものです。
長文レス失礼しました。byちょびの飼い主 at2012-02-10 09:09
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よんまる さん、こんばんわ。
>私もずっと以前からCDプレイヤーよりもFMラジオのほうが細かい音が明瞭でかつ味わい深い音であることを感じており、
私自身、FMチューナーを使ってエアチェックすることがあるの
ですが、これには同感ですね。特に1977年~1987年の
間に発売されたFM/AMチューナーをレストアして使ってい
るのですが、ニュアンスの量感や質感は半端ではないですね。
音が悪いとよく言われるクオーツシンセサイザー方式のチューナー
も、中を開けてICやLSIにフォックを塗り付け、ネジをス
テンレス製に交換するだけで音が激変しますからね。
FMエアチェックの音源も、A/Dコンバーターを通して
ヤマハのCDR-HD1300に取り込んでから編集したうえで
CD-Rに焼いているのですが、以前、FMエアチェックした
音源と2日違いで同じ曲を収録したライブCDが発売されたので
聴き比べたのですが、結果はFMエアチェックしたCD-Rの
圧勝でした。CD-Rが100とすればCDは甘く見積もっても
80ぐらいの情報量しかなく、ニュアンスや余韻では雲泥の差
がありました。
FMラジオだけでなくWEBラジオにも同じことがいえます。
実際1年近くにわたってWEBラジオのラジオドラマを
エアチェックしていたことがあるのですが、
「CDになったらこの感触はないな」と思わせる音や
ニュアンスが沢山ありましたからね。by8050A at2012-02-10 19:36
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ちょびの飼い主さん こんにちは
>プロケーブルネタいつも楽しく読ませてもらってます。
読んでくださりありがとうございます。こんなレスがいただけるとは思いもよりませんでした。
>う〜ん、どうでしょう?
>私はCDの音が他のメディアに比べてスカスカ(欠落がある)
>なんて感じたことはありませんね。
>逆にいまだにPCの音は妙に軽い(薄い)気がしています。
まあ、単純に「聞いてそう思った」ということですから、その意味の限りにおいては真実です。プロケーブルは自分に都合の良いコメントだけを載せてはいますが、コメントの捏造はしていないと考えています。
当然ながら別の人が聞けば、あるいはCDプレイヤーやPCの種類が違えば、違った評価になる可能性はあります。
逆に、「PCの音がCDプレイヤーよりもよいと聞いて試してみたが、駄目だった」という人たちが存在していることも承知しています。
CDプレイヤーも高級品でよく作りこまれたものはやはりよい音がします。ただ、あくまで私見ですが、情報の欠落をあまり感じない機種はかなりの高級機種に限られます。
PCの方は少しの工夫でかなり細かい音まで出すことができます。
その一方、一般にPCは余計な付帯音も沢山聞こえます。また、歪みやすいのも特徴だと思います。
つまり、PCで再生さえすればどんな高級CDプレイヤーもかなわないといっている人たちの多くはPCの「音の数」を主として聞いており、PCが駄目だと言っている人たちは歪みや付帯音を問題にしているのではないかと想像しています。
PCの欠点を補うための取り組みは今後書いていきたいと思っています。
本当はPCに接続してリッピングに使える高級CDプレイヤーのようなCD-ROMを作ってくれれば最高なのですが、今の状況では望み薄です。byよんまる at2012-02-10 21:23
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8050Aさんこんにちは
>FMエアチェックの音源も、A/Dコンバーターを通して
>ヤマハのCDR-HD1300に取り込んでから編集したうえで
>CD-Rに焼いているのですが、以前、FMエアチェックした
>音源と2日違いで同じ曲を収録したライブCDが発売されたので
>聴き比べたのですが、結果はFMエアチェックしたCD-Rの
>圧勝でした。CD-Rが100とすればCDは甘く見積もっても
>80ぐらいの情報量しかなく、ニュアンスや余韻では雲泥の差
>がありました。
CD-Rに焼いてまで差がでるとは予想外です。すると、プレス過程
に問題のあるCDが出回っているということになりますかね。byよんまる at2012-02-10 23:06
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>モガミ社の発表によれば…
あの記事は70年代にモガミが出した冊子内容の一部です。
要旨は高周波に於けるインピーダンスマッチングの重要性ですよ。
敢てモガミは電線其の物の高性能化を計る為、本来終端処置を施すべきSCSIケーブル自体での信号反射を観測した話です。
此処から表皮効果とインピーダンスの平坦化を追求したケーブルが出て来た訳です。
当時のモガミはケーブル販売と言うよりもケーブルの実験参加者を募るという姿勢でしたよ。
そして『音の良いケーブル』という立場は完全否定してました。『譜面を聴き取るケーブル』って立場でしたね。byNong-Khai at2012-04-02 14:43
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Nong-Khaiさん
情報ありがとうございます。
ケリーさんのところなどで見かけるNong-Khaiさんでしょうか?
ここのコミュに登録されていたのですね。byよんまる at2012-04-04 22:14
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はい、そうです。
たまあに色々な所へ出没してます。byNong-Khai at2012-04-12 12:44
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